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日本CFコーチ協会★ビジョンへの道

AI時代にコンサルタントに本当に必要な力は何か?

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2026.09.27 執筆者:和仁 達也

 

最近、わたしがよく考えるのは、
AIの進化によって、
これからコンサルタントの価値が
どう変わっていくのか、ということです。

 

情報を集め、論点を整理し、分析する。
あるいは、提案のたたき台をつくる。

こうした仕事は、
すでにAIがかなり高いレベルで
担えるようになっています。

 

だからこそ、
「正解を出すこと」だけを価値にしている
”先生型”コンサルタントは、
これからますます厳しくなるでしょう。

 

一方で、
AI時代になればなるほど、
むしろ価値が際立つコンサルタントもいる。

わたしはそう感じています。

 

では、その違いはどこにあるのか。

 

それを表現した、
あるコンサルタントの事例ストーリーを
お伝えします。(人物は仮名です)

 

今回はかなりの長文になりますが、
AI時代のコンサルタントの価値を
考えるヒントになるので、最後まで
読んでいただけたらうれしいです。

 

( ここから )
↓ ↓ ↓ ↓

 

その日、田中は少し早めに事務所へ来て、
いつものようにパソコンを開いた。

画面には、
昨夜試していたAIの回答が残っている。
市場分析、競合比較、打ち手の整理、
提案書の骨子。

数年前なら半日かかっていた作業が、
今は数分でそれなりの形になる。

「ここまで来たか・・・」

思わず、ひとりごとが漏れた。

 

田中は中小企業向けのコンサルタントとして
独立して8年目。

これまで

「整理がうまいですね」

「話をまとめるのが早いですね」

と言われることが、
自分の強みだと思っていた。

 

でも最近、その“強み”が、
揺らぎ始めていた。

情報を集める。
論点を整理する。
課題を分解する。
提案のたたき台をつくる。

そういう仕事なら、AIのほうが早い。

しかも、文句も言わないし、疲れもしない。

 

「自分の仕事って、
 この先どうなるんだろう・・・」

そんな問いが頭をよぎるようになった頃、
長く関わっているクライアント企業の社長、
佐伯から連絡が入った。

 

シーン1:背景や意図をくみとる

 

「田中さん、
ちょっと相談したいことがあって」

いつもの会議室に入ると、
佐伯社長は腕を組んだまま、
珍しく言葉少なだった。

テーブルの上には、
売上推移の資料が置かれていた。

「やっぱり、売上を上げないとまずいですよね」

そう言って佐伯社長は苦笑した。

 

田中は一瞬、頭の中でAIのように
選択肢を並べかけた。

販路拡大。営業強化。商品見直し。単価改善。

 

でも、その日はすぐには口を開かなかった。

佐伯社長の顔色が、いつもと違っていたからだ。

資料の数字よりも、
言葉の間にある重さのほうが気になった。

 

「売上の話の前に、何があったんですか?」

 

佐伯社長は少し驚いた顔をして、
それから視線を落とした。

「・・・実は先週、
 幹部会でかなり揉めましてね。
 新規投資の件で意見が割れて。
 自分でも、何を優先するべきか、
 正直わからなくなってるんです」

 

田中はその瞬間、
表に出ている相談は“売上”でも、
本当のテーマは
“経営の迷い”なのだと知った。

 

もしAIに
「売上を上げる方法」を尋ねたら、
きっと立派な答えは返ってくるだろう。

でも、この社長が今ほんとうに欲しいのは、
その答えではない。

 

「自分でも整理しきれていない迷いを、
 言葉にしてもらうこと」

「どこが論点なのかを、
 一緒に掘り当ててもらうこと」

 

田中は、
そこから話を始めた。

 

数時間後、
佐伯社長は深く息を吐いてこう言った。

 

「売上の問題じゃなかったですね。
 自分が腹を決めきれていなかっただけでした」

 

その一言を聞いたとき、
田中はあらためて思った。

コンサルタントの仕事は、
答えを出すこと以上に、
相手の中で曖昧なままになっているものを
言葉にすることなのだ、と。

 

シーン2:責任感の保有

 

それから数か月後。

今度は、新規事業への投資判断という
大きな局面がやってきた。

役員たちの意見は割れていた。
守りを固めるべきだという声もある。
攻めるなら今しかないという声もある。

 

佐伯社長は会議の後、田中に言った。

「情報はもう十分なんです。
 だけど、最後に決めきれない」

AIなら、この場面でも多面的な根拠を
並べてくれるだろう。

リスクも、機会も、
業界動向も整理してくれる。

でも、
「私はこちらを勧めます」
と責任ごと引き受けるような言葉は持っていない。

 

田中は資料を閉じて、
佐伯社長の目を見て言った。

「もちろんリスクはありますよね。
 でも、佐伯社長がこれまで
 大事にしてきたものを踏まえると、
 今回は守るより、攻める判断のほうが
 一貫性があるのではないでしょうか」

部屋が静かになった。

 

佐伯社長はすぐには答えず、
数秒黙ったあと、
ゆっくりうなずいた。

「・・・そう言ってもらえて、
 腹が決まりました」

 

経営者は、
情報だけでは動けないことがある。

最後に必要なのは、
納得と覚悟。

 

そしてその覚悟は、
「責任感のある誰かの言葉によって
 支えられる」ことがある。

 

シーン3:思い出の共有

 

さらに年月が流れた。

創業30周年の会食の席で、
佐伯社長は昔話を始めた。

資金繰りに苦しんだ時期。
主力社員が辞めた時期。
初めて大きな投資を決めた夜のこと。

 

「あのときは、
 ほんとしんどかったですよね」

そう笑う佐伯社長に、
田中も笑いながら返した。

「でも、あの時に逃げなかったから、
 今の幹部の皆さんが育ったんですよね」

佐伯社長はグラスを持つ手を止め、
少し目を細めて

「そうかもしれないな」

とつぶやいた。

 

その場に流れた空気は、
単なる思い出話ではなかった。

”過去の出来事”が、
”今の意味”に変わる瞬間だった。

苦労が“ただの苦労”で終わらず、
“今につながる経験”として
位置づけされる。

 

そういう時間を共有できるのは、
人と人が長く伴走してきたからこそ、だろう。

 

AIは情報を整理することはできる。
でも、過去の出来事に意味を与え、
「今の自分たちに何を残しているのか」を
一緒に見つけていくことは、
簡単ではない。

 

シーン4:リーダー継承

 

その後、
相談は事業承継の話へと移っていった。

後継者である長男は優秀だ。

だが、佐伯社長が長年
どういう基準で決断してきたかまでは、
うまく伝わっていない。

 

判断の速さだけ見れば真似できても、
その裏にある価値観までは引き継げない。

 

ある日、
田中は親子面談の場で、
佐伯社長にこう尋ねた。

「社長、
 あの取引先との関係を切らなかったのは、
 なぜでしたか?」

 

長男もそのことについては、
意外だと感じていた。

数字だけ見れば、
切ってもおかしくない相手だったから。

 

佐伯社長はしばらく考えてから、
こう話し始めた。

「あの会社が苦しかった時、
 うちも助けてもらったことがあったんだ。
 損得だけで切ると、
 会社の軸がズレる気がした」

 

長男は黙って聞いていた。

田中は、
その話をそのまま流さなかった。

 

「つまり社長にとっては、
 短期利益より、
 “困ったときにどう振る舞う会社であるか”
 のほうが、
 判断基準として上位にあるということですね」

 

言葉にされた瞬間、
長男の表情が変わった。

 

単なる昔話が、

“この会社が何を大切にしてきたか”

という判断基準に変わった瞬間だった。

 

経験をそのまま渡しても、
継承は起きない。

経験を、
次の人に伝わる言葉へ翻訳してはじめて、
継承になる。

 

ここでも必要なのは、
やはり言語化力だ。

 

AIは知識を整理して渡すことはできる。

しかし、その会社が何を大切にしてきたのか、
どんな判断基準を受け継ぐべきかを
翻訳する役割は、
人にしかできない部分がある。

 

シーン5:厳しめのフィードバック

 

ただ、田中の仕事は、
優しい通訳だけでは終わらなかった。

 

ある時期、
佐伯社長は幹部育成が進まないことを、
ずっと環境のせいにしていた。

「最近の若手は・・・」
「中間管理職が弱くて・・・」

そう言う回数が増えていた。

 

その日、
田中は少し間を置いてから、
あえて言った。

「社長、あえて厳しいことを言いますね。
 今の幹部が育っていない一番の理由は、
 社長が最後に全部引き取ってしまうから
 ではないでしょうか?」

 

佐伯社長の顔が固まった。

部屋の空気が、一瞬で張り詰めた。

 

それでも田中は続けた。

「任せているようで、
 最後の最後で社長が判断を奪っている。
 だから幹部が“当事者”になりきれていない、
 ということはないでしょうか?」

誰にでも言える言葉ではない。

言い方を間違えれば、関係は壊れる。

 

問題の本質を突き止める着眼点と、
それを相手が受け止められる表現に
落とし込む言語化力。

 

そして、
長年の信頼があるからこそ、
伝えられることがある。

 

佐伯社長はしばらく黙っていたあと、
やがて苦笑いしてこう言った。

 

「・・・図星ですね」

 

その一言で、
空気が少し緩んだ。

そしてその日を境に、
幹部会の進め方が変わり始めた。

↑ ↑ ↑ ↑
( ここまで )

 

いかがでしたでしょうか。

 

この話を通して見えてくるのは、
コンサルタントの価値は、
知識量の多さだけでは決まらない
ということです。

 

相手の中にある曖昧なものを整理し、
迷いを言葉にし、
判断基準を浮かび上がらせ、
行動につながる一言に変えていく。

 

その真ん中にあるのが、
”言語化力”です。

 

そして、この力は

「なんとなく経験を積めば身につくもの」

ではありません。

 

意識して磨いた人と、
そうでない人では、
時間がたつほど差がついていきます。

 

では、この「言語化力」はセンスなのか。

わたしはそう思っていません。

 

実際には、論点の見つけ方や、
質問の仕方、相手の言葉の拾い方には
一定の型があります。

 

だからわたしは、AI時代の今こそ、
コンサルタントにとって
”言語化力”は避けて通れないテーマだと思い、
これをテーマにした書籍や動画教材を
つくりました。

 

和仁の動画教材
『コンサルタントの言語化力の鍛え方動画講座』
では、まさにこの力をどう鍛えるかを
体系立ててお伝えしています。

 

表面的な話し方のコツではなく、
相手の思考を整理し、
隠れた論点を見つけ、
納得と行動につながる言葉を
どう生み出すか。

 

ここまで読んで、

「これから磨くべきなのは、
 この力かもしれない」

と感じた方は、
続きはこちらでご覧ください。

 

▼ 和仁の動画教材
「コンサルタントの言語化力の鍛え方動画講座」

 

最後までお読みくださり、
ありがとうございます。

ビジョナリーパートナー 和仁達也

 

 

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  • 和仁 達也

    ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1999年に27歳で独立、月1回訪問・月額30万円以上の顧問先を複数抱える。継続期間は平均10年で、20年以上の支援先も。この高額報酬で長期契約が続く【パートナー型】コンサルティングを学びたいコンサルタントや士業が養成塾や合宿に1,000人以上参加。2015年に日本キャッシュフローコーチ協会を設立。CFコーチの育成と普及に注力。著書に「年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書」他多数。

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