上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
モチベーションアップにつながる患者さんのプラスの声は、グルグル循環させよう
2019.01.08 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方安心安全ポジティブな場づくり
仕事は、お客様に満足してもらうことで、「また頑張ろう!」と思ったりする時もありますよね。
モチベーションアップは患者さんに満足してもらっ時にも繋がっていきます。
歯科医院では、直接患者さんと対峙するのは院長や先生、歯科衛生士、受付スタッフなどになりますが、歯科医院では、影で院を支える技工士さんなどもいます。
お客様と毎日対面するスタッフはお客様満足度はわかると思いますが、技工士さんは、あまりそのような場面に出くわす機会がない場合あります。
その技工士さんへ何のフィードバックもないとどうでしょうか。
何も評価されないと不安を感じることもあるはずです。
あなたの医院でもそのようなことあるのではないでしょうか?
技工士さんのモチベーションをあげ、サービススキルをさらにアップさせるための方法はシンプルです。
その方法をお伝えいたします。
先日、ある医院のスタッフ(技工士)と話をしていた際に、「私はお客さんからお礼を言われたり、感想を聞く機会がないんです」と言っていました。
なぜか、と聞くと、「技工室で作業をしているので、会話をする機会がないんです。基本的に私に直接仕事を依頼するのは患者さんじゃなくて、ウチの衛生士さんですから」とのこと。
これは、2つの意味で問題があるな、と私は思いました。
1つは、 ①サービス提供者にとって、大きなモチベーションにつながる患者さんからのお礼や感謝の声が、ず~っと遮断されたままであるという点。そしてもう1つは、②そのサービス(技工物)の出来ばえの良し悪しのフィードバックをもらえないという点です。
「じゃあ、どうやって自分の仕事の良し悪しを判断しているの?」と私がたずねると、彼はこう言っていました。
「特にやり直しの指示がなく、そのまま採用されていれば、きっと問題はないのだろう、と判断しています」
これでは、患者さんは「とても喜んでいる」のか、「可もなく不可もなくというレベル」なのかが伝わってきません。このフィードバックの内容と回数が、サービス提供者にとって腕を磨く最大のカギなのに、それが得られないという環境は、いかがなものでしょうか。
この理由は、技工室が診療スペースと分離されていて、技工士は患者さんと接する機会がないからでした。ならば、環境をいかに整えていけば良いでしょうか?たとえば、
・技工物を装着するときに、患者さんの反応を衛生士が必ず聞いて、その声を技工士にフィードバックすることを医院の習慣にする。
・技工物を装着するときは、技工室から出てきて、技工士が立ち会うことで、直接患者さんの反応を見ることを医院の習慣にする。
など、いろいろあります。患者さんの声、とくにスタッフにとって励みになったり、改善の機会につながる声は、院内をグルグル循環するよう、環境を整えてみてはいかがでしょうか。