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精鋭CFコーチの 実践コンサルティング・レポート

人件費の見える化で、社長のモヤモヤ解消と社員のモチベーションアップ!!

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2018.11.29 執筆者:林 秀樹

人件費は人手不足の今は非常に重要なウェートを締める課題でもあります。

給料アップや賞与アップを考えないと従業員は他社へ行ってしまうかもしれない。

今までは売上や利益の増大を考えていくことが経営者の仕事ではありましたが、さらに、「人」も今まで以上に重要になってきました。

人手不足だから給与を上げる、賞与を上げる。

これでは、従業員はもらうことが当たり前のように感じているのではないか?

モチベーションをあげてさらに頑張ってほしい!社長はそのような気持ち少なからずありますよね。

そんなモヤモヤを抱えていると気持ちよく経営に専念できないですよね。

この記事では、そんな社長のモヤモヤを解消し、社員がモチベーションをアップするための方法を公開しています。

ぜひご参考ください。


「いよいよこの時期が来てしまったか・・・」

社長は一人呟きました・・・
この時期とは??

それは、期末賞与の支払い時期です。
賞与を払うお金がないのでしょうか??
そんなことはありません。社員数18人の電気工事会社ですが、社長と社員の頑張りにより、業績も順調で毎年黒字を出していて、事業資金も潤沢で安定しています。

「それなら何も悩む必要がないじゃないか??ぜいたくな悩みだなぁ」

そんな声が聞こえてきます。
でも、経営が順調でもお金のお悩みはあるのです。
その悩みとは??主に2つの悩みがありました。

業績も順調だからこそ、毎年のように期末賞与を払っていました。
社員の方々からすれば、毎年出るので貰って当たり前感覚。社長からするとこの当たり前感覚を無くしたい。もちろん社員のみんなは精一杯頑張ってくれているから払ってあげたい気持ちはあるのですが・・・

「賞与を貰って当たり前に思われる点を改善したい!!」

もう一つは「そもそもどれ位の賞与を支払って良いものか皆目見当がつかない・・・」

一応税理士さんに相談はするものの、社長が勘で決めた賞与額を聞いて「それ位なら大丈夫じゃないですか」としか言ってもらえない・・・これだと社員に明確な根拠を説明できない・・・
その2点が社長の主な悩み。

それに対して社員の間にもストレスとまでは言わないけども、賞与額の決定の仕組みが全く説明されないためにモヤモヤした気持ち芽生えてきていました。

「自分たちはもっと貰うべきじゃないか??」
「会社が不当に利益を貯め込んでいるのでは??」

この毎年繰り返されるお互いのストレスとモヤモヤを何とかしたい・・・
お互いに気持ちよく期末賞与の喜びを分かち合いたい!!
せっかく払うのだから、お互いに納得感が欲しいじゃないか!!

ちなみにこの会社はこれまではどの様に業績や来期の目標数字を社員に発表していたのでしょう??

中小企業はこの形で行っている会社は多いと思いますが、決算書を印刷して、社長が数字の説明をしていきました。多少分かりやすいように決算書を加工して数字を見せる等の細かい工夫はしていましたが。

「昨年は売上がこれ位で、人件費等の経費がこれ位で、利益がこれ位・・・」

聞いている社員はどんな雰囲気でしょうか??一応聞いてはいますが、あまり響いてはいないようです・・・

「昨年の売上を超える売上目標を設定しました!!来期も頑張りましょう!!頑張れば、きっと賞与も増えるから!!」

それで、ミーティング終了です。きっと目標数字は社員さんの心にはなかなか響かないでしょう・・・
当然、ミーティング後に積極的に話し合う風景なども見られません。

そんな状況をお聞きして、私はキャッシュフローコーチとしてこんな提案をさせて頂きました。

「御社の社員さんに限らず、みんな自分に直結しない話にはなかなか興味を持ちませんよね??つまり、現状だと会社の業績が、自分事に感じられないのでは??あまりに会社の数字が大きすぎて・・・社長は会社の業績が賞与額や人件費に直結してくるのは分かっていると思いますが、社員さんはそこまではなかなか想像が出来ません。これを私は『社長と社員の立場の違いからくる危機感のズレ』と呼んでいます。まずは、このズレ=ギャップを埋めることが大切でしょうね

このギャップを埋めるために大切なことは、まずは「会社のお金の流れの見える化」です。
社員さんに、会社のお金の流れをしっかりと理解してもらい、そのうえで、人件費はどこから生まれてくるのか??期末賞与は当たり前に貰える既得権なのか?等々をしっかりと社内全体で共有する必要があります。

そして、もう一つは「ビジョンの共有化」です。お金だけを語っても、社員は動きません。
目標が無いと、なぜ頑張らなければいけないのか??が分からないからです。

まさに「ビジョンとお金は経営の両輪」

この両輪を語ることで、社員のモチベーションアップと社長の人件費(賞与)決定のモヤモヤ感を一気に取り除くコンサルに入りました。
この時に大活躍するのが「お金のブロックパズル」と「ビジョナリープラン」です。

この2つを有効活用することによって、社員の皆様と社長のモヤモヤがかなり解消できます。

ちなみにこの会社はつい最近代替わりが行われた会社です。ですので、新社長にとっては初めての期末賞与の支給です。その分、社員の皆様の不安感と期待感が高まっています。

「新社長は納得の説明をしてくれるのか??」
「つい最近まで現場で自分たちと共に汗を流してきた新社長だからきっと自分たちの気持ちを分かってくれるはずだ!!」

なお、この会社は身内が継ぐわけではなく、中小企業では珍しい内部昇格です。
つまり現場上がりの新社長!!その分社長は「社員の気持ち」は誰よりもよく分かります!!

まずは期末賞与の時期に向けてビジョンの言語化を行います。ビジョンとは、将来の理想の状態。
1年後、3年後、10年後に自分たちはどういう状態でいたいのか??どんな景色を見ていたいのか??
そのためには、社員にどういう形で働いていてもらいたいのか??自分の会社の使命は何なのか??自分の会社の絶対譲れないこだわりは何なのか??これらを徹底的に言語化します。

ビジョンの言語化に関しては、詳細は省きますが、かなり文字量多めでしっかりと言語化が出来ました。社長もこのワークを行ったことで自分のやりたい事が頭の中で整理されて、目が輝き始めました!!

それと同時に社員さん向けに行ったことがありました。
それは「社員向けお金の授業セミナー」
これは、キャッシュフローコーチである私が行います。

ここで1つ大事なポイント。
このポイントを外してしまうと、どんなに「お金のブロックパズル」が分かりやすいと言っても、社員には落とし込むことが出来ません。

そのポイントとは??

「いきなり会社の実数字を入れて説明をしない」というとこです。

最初は「お金のブロックパズル」に仮の数字を入れて説明を行います。
売上が100で、変動費が20で、粗利が80等々。
そして、いわゆる会社のお金の流れを社員に理解させることに全力を注ぎます。

何故でしょうか??
いきなり会社の実数字を入れて説明しても良いのでは??

私もそうですが、社員の皆さんは毎日数千円や数万円の単位でしかお金を見ていません。
そんな方向けに、いきなり数千万円、数億円の単位の数字を考えさせると、数字合わせに意識が集中してしまって、一番大事な「会社のお金の流れ」の理解まで頭が回らなくなるのです。

それでは意味がありません。

決算書を使っての説明よりは分かりやすいかもしれませんが、せっかくの「お金のブロックパズル」を有効に使いましょう。

私は、業績発表会までに合わせて、仮の数字を入れた「社員向けお金の授業セミナー」を最低3~4回行うようにしています。

そんな前準備を終えて迎えた「業績発表会」当日。

社員の皆様は「お金のブロックパズル」を既に理解しています。
いよいよそこに会社の実数字を入れていきます。
まずは、昨年度の数字の発表です。「お金のブロックパズル」の威力発揮です。皆、自分が学んだ「ブロックパズル」に自社の数字が入っていく様子を興味津々で見ています。

そしていよいよ、来期の目標数字の発表です。当然、この目標数字も「勘」で決めた数字ではありません。社長と考えた「ビジョン」に基づいて、「お金のブロックパズル」を何度も書き直してやっと完成させた「絶対に達成しなきゃいけない必達目標」です。

今回は「お金のブロックパズル」の復習も兼ねて一つのシミュレーションを行いました。

「来期の売上目標を100とすると、頑張って110を達成したらどうなるか??」

このシミュレーションには前提があります。社長に一つの経営判断を行ってもらいます。
その経営判断とは??

「来期の目標労働分配率」を決めて貰うことです。

大抵の社長さんはこう言われてもピンとこないかもしれません。
でも、実はこの「労働分配率」は人件費を決定する際のとても重要な指標です。
この「労働分配率」は「お金のブロックパズル」でいうと、粗利に占める人件費の割合です。
粗利が80で、人件費が40だとすると、労働分配率は50%になります。

とはいっても「自社の目標労働分配率なんてどうやって決めれば??」と思いますよね??
その方法は簡単です。
過去3年分~5年分の決算書の数字を「お金のブロックパズル」に落とし込んでいきます。
そして、各年度の「労働分配率」をはじき出します。
その中で、一番自社がうまく回っていて(出来れば利益が出ていて)社員の皆様もイキイキと働いていた年度を探し出します。
その年度の労働分配率を自社の目標労働分配率に設定すればいいでしょう。

それでは「労働分配率」を決めるとどんな良いことがあるか??
売上が上がった時の人件費がはっきりと「見える化」できます。
実数字を「お金のブロックパズル」に入れたうえで、目標売上高を上回った場合の数値を入れてみます。
そうすると「ブロックパズル」の各ブロックの数字がドンドン変化していきます。

2つの「ブロックパズル」を比べてみましょう。そこで人件費欄に差額が出てきます。

何故差額が出るのか??

それは「労働分配率」を最初から決めているからですね。
その差額が「期末賞与」の原資になります。
賞与額の決定方法がしっかりと分かって社員の皆様もスッキリしますね。

そして、実際の金額が見えるので、大きなモチベーションアップの要素になります。

また、人件費アップに合わせて会社の利益もアップします。
会社と社員がお互いにハッピーです。

逆に売上目標を達成できないと??当然賞与の原資が生まれません。
賞与は決して毎年当たり前に貰える既得権では無いのです。

社長も賞与額決定というとても重要な経営判断に「根拠」が生まれるので、お互いのモヤモヤがスッキリします。

その会社の社長は、社員全員に「営業マン」意識を持ってほしいと思っていました。

それを社員にストレートに伝えてもなかなか伝わりません。

今回「業績発表会」で来期の数字を発表するタイミングで、もう一度ビジョンと併せて落とし込みました。

「社員全員が営業マン」
「自分たちの頑張りで、数字は変わってくるのだ。」
「自分たちのお給料は粗利から生まれてくるのだ。」
「しっかりと粗利を稼がないと、賞与やお給料も減っちゃうかも??」
「どうやったら粗利を上げられるだろう??」
「何をすればいいか皆で考えよう!!」

これは正に「社員全員が営業マン」になった瞬間です。

この事例を通じて私は益々「ビジョンとお金は経営の両輪」だと実感いたしました。
きっと「ビジョン」だけを語ってもうまくいかなかったでしょう。
「お金」だけを語ってもうまくいかなかったでしょう。

これからも「経営の両輪」に寄り添い、会社と社長、社員の成長に貢献して自分自身も共に成長できるコンサルティング」を目指します。

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  • 林 秀樹

    株式会社エンパワーマネジメント代表取締役
    ワクワク働ける職場作りを目指し、街で噂の会社作りをサポートする。平成13年に29歳で独立し、現在は「成長支援キャッシュフローコーチ」として、経営数字を使って経営者の本業発展に貢献してするとともに、これも経営者の大きなお悩みである「社員育成」をはじめとする、人に関するコンサルに積極的に取り組む。セミナー講師として講演も多数行う。

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