会社にお金を残したければ節税をやめること!脱節税のススメ
2019.08.13 執筆者:小池 織嗣キャッシュフローコーチキャッシュフロー経営ドンブリ経営資金繰り
みなさん、こんにちは。
キャッシュフローコーチの小池織嗣と申します。
経営をしている方にとっては儲けたい!
と考えているのは当然ですが、もう一方では税金への対策も
考えられている経営者の方も多いのではないでしょうか?
私は、会社へお金を残したければ節税をすることをやめましょう!
とお伝えしています。
え?節税をやめるのはなんか損してしまうのではないか?
と思う方も多いでしょう。
そこで、本日は、「会社にお金を残すには?」
というテーマでお送りします。
この記事では、節税をしないと決めただけで、
会社の預金を2年で3倍にしたクライアントの事例をご紹介します。
どのような会社にも当てはまる内容ですので、
ぜひ最後までお読みください。
意味のない節税は会社のお金を減らします
結論から申し上げますと、
節税があなたの会社からお金を奪っています。
ここで1度考えて欲しいのですが、
なぜ節税をされたいのでしょうか?
多くの経営者の方に、節税する理由について
お話を伺うと結論は、
「会社にお金を残すため」でした。
しかし、節税を行えば行うほど
実は会社からお金は無くなっていきます。
簡単な例でご説明します。
前提として利益が100ある会社で税率は30%としましょう。
いかがでしょうか?
節税しなければ70のお金が残り、
節税をしてしまうとお金は残りません。
節税をしたくなる気持ちはよくわかります。
しかし、
・会社を大きくするため
・従業員にもっと給料を払ってあげたい
など節税が目的ではなく、会社にお金を残したいならば、
節税を選択するのは間違った考え方なのです。
節税をしないことで得られた成果
CFCメソッドの1つにお金のブロックパズルがあります。
これは会計の知識がない方でも視覚的に
節税ではお金が残らないことを理解できる図です。
このブロックパズルを用いて、節税せずに
2年で預金額を3倍にしたある調剤薬局の事例をご紹介します。
当初、この会社の社長とは節税のご相談でお会いしたのですが、
なぜ節税をしたいのかをお聞きしたところ
「5年後に支店を出したい」
というのが理由でした。
支店を出すにはお金が必要です。
そこで節税をするとお金は残らないということを
【お金のブロックパズル】を使って説明しました。
(節税前)
(節税後)
「確かに、図で説明されると節税ではお金が残りませんね。
僕の目標のためには納税をして、お金を残すべきですね。」
社長の考えが節税から自分の目標のために
お金を残すと変わった瞬間でした。
そこからは5年後に支店開設を
共通のビジョンとして、キャッシュフローコーチとして
関わらせていただくことになりました。
まずは、ビジョン実現のために、お金のブロックパズルを使い、
社長と共に1年目の計画(売上・資金・採用・人材育成)を作成しました。
そして、今の会社の状況と理想の状況の
ギャップを埋めるために必要な具体的な行動を決めていきました。
次に、これらの行動に優先順位と期限を設けアクションプランに
落とし込み、毎月振り返りを行いました。
結果として1年目が終わった時点で
当初の計画を大きく上回り、
予定していた利益より2倍以上の利益がでることになり、
2年で預金額は3倍になりました。
そして、目標である支店開設も当初予定していた5年後ではなく、
4年目に着工の予定で動いています。
会社にお金を残し、目的を達成するために
この会社の社長が行ったことは、節税に頼ることなく、
お金のブロックパズルで目的を再確認し、行動をしただけです。
この会社だけの特別な事例ではありません
ここまでを読んでみて、
自分の会社には当てはまらないのでは?
と不信感を持たれた方もいると思います。
しかし、今回ご紹介した調剤薬局以外でも
飲食業、建設業、レンタル業、製造業、小売業でも
金額の大小という差はありますが、同じような結果が出ています。
行ったことは、
① お金のブロックパズルからお金を残す目的を再確認
② 目的達成のために何をするか
③ 実際に行動をできているかの確認
ということを繰り返し行っただけです。
なので「自信をもって再現性がある方法です」
とお伝えしています。
私は、職業柄多くの経営者の方とお話ししてきました。
そして、気づいたことはどの経営者様も
みなさん必死で会社を良くしようと
頑張っているということです。
誰一人として楽をしている経営者はいません。
ただそのように寝る間を惜しんで努力をしていたとしても、
間違った考え方のままではその努力は報われません。
私は自分が本当にしたいと思っていることを
叶えるために正しい考え方で努力をして欲しいのです。
私の周りにいる経営者のみなさんの考え方が
変わるキッカケになったのはお金のブロックパズルでした。
これは1枚の紙とペンがあれば書くことができます。
ぜひ、1度これを書いてみませんか?
そして、お金のブロックパズルを書くことによって、
みなさんが本当にしたいと思っていることは何だったか?
それを行うために節税という選択は正しいのか?
何のためにお金を残したいのか?
このことを考えるきっかけを作るために、
ぜひ今から取り組んでみてください。
お読みいただき、ありがとうございました。
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小池 織嗣
キャッシュフローコーチ、理念実現パートナー、税理士。
ヴィジョンとお金を両立させるためには「行動」こそが鍵だと考えている。その「行動」を加速させるため、アクションプラン策定や理念策定・理念浸透に力を注いでいる。
また、社長と社員との情報量のギャップを埋めるため社員向けセミナーや定期的に社員面談も行っている。
ミッションとして「その人の常識を超える新しい価値観と可能性を共に創造する」を掲げている。