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歯科医院の脱★ドンブリ経営 実践ストーリー

「妻が会社の経理をやっている会社はお金のブロックパズルでおおざっぱに全体像を把握させてみよう!

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2018.08.28 執筆者:和仁 達也

妻が会社の経理を担当している所は結構多いのですが、その際に起こってしまうのは「夫婦喧嘩」ですよね。

あなたも経験はありませんか?

プライベートの不調は本業にも影響しますよね。

それが毎日顔を合わせる奥さんになるとなおさらです。

お互いが不満を感じギクシャクしてしまったら歯科医院でしたら治療のパフォーマンスにも影響が出ますし、会社であれば、常にイライラしている社長は良い決断もできません。

そこで、私は、このような記事を書いてみなさんにご提案をしているのですが「経理が奥さんの歯科医院で喧嘩にならずに医院の経営数字を夫婦で話し合
うには?

https://jcfca.com/media/kiziitiran/562.html
今回の記事はこの続きのような形になります。

「加藤先生、なんとか会話になりましたよ」

ランチタイムのレストランで、後輩開業医のヒロタ院長は、加藤院長に笑顔で報告した。

先月の飲み会で、「経理を任せている奥さんと、月1回30分の家族内・経営会議をやる」ようヒロタ院長にアドバイスをしてから、はや1か月。彼は顧問税理士も同席の上、さっそくやってみたようだ。

「あの簡単なブロックパズルを描いてみたら、ウチの医院はこんな形だったことがわかりました。でも、決算書を見ると利益は出ているし、いまいち意味がわからないんですよ。税理士に説明してもらっても、話が難しくて。。。それで、もう一度ヒロタ先生に教えてもらおうと思いまして」

ヒロタ院長は、先月教わった図を紙ナプキンにサラサラっと書きながら言った。

加藤院長はそれを見ると、うなずきながら答えた。

「それじゃあ、次の段階だね。ブロックパズルをもう少し具体的に細分化する必要がありそうだ」

そういうと、新しい紙ナプキンに次の図を描きはじめた。

 

<ポイント>
①売上高が確保できるところから考えます。ここでは100としています。

②粗利率は技工士の内製化(外注化)や事業内容の変更などがない限り、通常はほぼ一定です。※変動費は売上高の増減に比例して増減します。(材料代、外注技工料など)

③粗利から利益を引いた分が固定費です。利益を確保するには、固定費を「粗利-利益」以内に抑える必要があります
※固定費は売上高の増減にあまり関係なく固定的に発生します。
→よって、売上高が減少すると、自動的に利益は圧縮されます。

④固定費は、主に人件費(院長の生活費を含む)、その他の固定費からなります。
※通常、人件費のしめる割合が高く、固定費の半分以上を占める場合が多いです。

⑤利益のうち、1~4割程度を税金として納めます。※医療従事者は税制優遇があります。また、個人事業の場合、院長の生活費と医院の利益に対して所得税がかかります。

⑥その他の固定費に組み込まれていた減価償却費は、お金の支出は伴わない費用なので、資金繰りを見るときは、繰り戻します。(これは理解できなければ無視してOKです)

⑦未処分利益と減価償却費を足したもの(本業によるキャッシュフロー)から、設備投資や借入金の返済、次期繰越の資金に当てます。
※実際には、在庫や保険診療などの売掛金・買掛金の増減なども資金繰りに大きく影響を与えますが、図に表しにくいため省略しました。

「ドクターをお金の悩みから開放するキャッシュフロー経営って?」
和仁達也・著(デンタルダイヤモンド社)から引用

ひととおり図を描き終えると、水を飲みほして、加藤院長は話を続けた。

「この四角いブロックパズルの中に、おおざっぱに『万円単位』で、実際の医院の数字をいれてみるんだ。すると、赤字の理由がわかる。

たとえばまずは、粗利に対して①人件費が大き過ぎるケースと、②その他の固定費が大き過ぎるケースのどちらか?をチェックするんだ。

もっとも、ヒロタ先生の場合、黒字、つまり利益は出ているわけだよね。それなのに収支はマイナス。ということは、③月々の利益より返済額のほうが大きいということじゃないかな。きっと、『銀行に返すために新たに借り直す』ようなことが起きてないかい?」

ヒロタ院長は大きくうなずいた。

「まさにそうなんです。今、この図にあてはめてみて気づいたんですが、医院の利益は年間で500万円なのに、返済は600万円、その上、税金や設備投資まであわせると、どう考えてもマイナスです。手元のお金が減っていくのも当然ですね・・・」

「ということは、返済期間を延ばして、月々の返済額を減額するとか、その返済額に見合った利益を出すよう、経営努力をする必要があることになるなあ。あと黒字とは言え、今の固定費の使い方が適切かどうかはわからない。もう少し具体的に見ていく必要がある」

「なるほど、黒字だったらOKってものでもないんですね。ずっとモヤモヤしていたのが、なんだか少し、見えかけてきました。それにしても、お金の流れを大きく全体像で見渡すと、よく実態が見えてきますねぇ」

紙ナプキンをみながら感心しているヒロタ院長を眺めながら、加藤院長は、ほんの数か月前までは、自分もまったく同じ状況だったことを思い出した。

そして、後輩にアドバイスできるようになった自分にかすかな優越感を感じながら、ちょうど届いた日替わりランチに箸をつけた。

今回のレッスン

◎本当の問題を正しくつかみたければ、おおざっぱに全体像を把握しよう。

◎医院の経営数字をこの図に入れたら、どんな形になるか?概算で良いので、書いてみよう。

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  • 和仁 達也

    ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1999年に27歳で独立、月1回訪問・月額30万円以上の顧問先を複数抱える。継続期間は平均10年で、20年以上の支援先も。この高額報酬で長期契約が続く【パートナー型】コンサルティングを学びたいコンサルタントや士業が養成塾や合宿に1,000人以上参加。2015年に日本キャッシュフローコーチ協会を設立。CFコーチの育成と普及に注力。著書多数。