上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
コミュニケーションが良くなる、心地いい距離感とは?
2019.06.08 執筆者:和仁 達也コミュニケーション安心安全ポジティブな場づくり着眼点
最近は、インターネットでいつでも会わずに繋がっていると言う状況もあり、
SNSなどのコミュニケーションツールが増えてきて、
人との距離感を掴めない人が多くなっているようにも感じます。
また、会社では、パワハラやセクハラなども大きな問題となり、
従業員とのコミュニケーションスキルも問われるようになってきています。
そんな中「コミュニケーションをよくしよう」という議論では、
「仲良くするために相手との距離感を縮めるためにどうするか」
という方向に意識がいきがちです。
しかし、時としてそれがどんどん本人を息苦しくさせることもあります。
相手が家族であれ、友人であれ、仕事仲間であれ、患者さんであれ、
人それぞれ「心地いいなあ」と感じる距離感というのがあるようです。
この距離感を計るモノサシには2つあります。
たとえば、飲み会を例に考えてみましょう。
「この人とは、月に1回ぐらいのペースで飲みにいくと、
お互いに元気がもらえて、それでいて暑苦しくなくていい感じ」
というように、コミュニケーションの【頻度】というモノサシがあります。
そして、
「この人とは、家族のことやプライベートを話しても、
とても共感してもらえる。割と突っ込んだ会話をしても心地いい」
というような、コミュニケーションの【深さ】というモノサシもあります。
このように、わたしたちは無意識のうちに、
このコミュニケーションの【頻度】と【深さ】を
相手によって微妙に(あるいは大胆に)使い分けて、
相手との距離感を調整しているわけです。
ところが、ときとして息苦しさやストレスを感じるとき、
この「心地いい距離感」が崩れてしまっていたりします。
そう感じたら、ちょっと想像してみてください。
相手があなたのプライベートを必要以上に探り出して、
ズカズカとこちらの懐に入り込んで来るようなとき。
ちょっと距離をおくように、身を引いてみたら、
どうなるでしょうか?
逆に、孤立感をおぼえたり、相手との距離が遠いなあと
感じるようなとき。
勇気を出して、こちらから相手の懐に入ってみては
どうでしょうか?
武道では、相手との距離感、すなわち間合いをどう取るかが重要で、
自分の間合いで勝負ができると、勝ちやすくなります。
自分にとって心地いい距離感はどのくらいか?
あなたは今、心地いい距離感をまわりの人たちと保てていますか?
日頃は無意識で感じとっていることだと思いますが、
ちょっと意識してみると思わぬ発見があるかも知れませんよ。