上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
自分都合にならずに相手に気持ち良く受け止めてもらえる伝え方のコツ
2019.07.08 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方安心安全ポジティブな場づくり
同じ趣旨のことを言うにしても、
相手に気持ち良く受け止めてもらえる言い方もあれば、
気分を害する言い方もあります。
せっかくならより“良く伝わる”言い方をしたいですよね。
今回は、「伝え方を工夫しているなあ」と感じた事例をご紹介します。
先日、ホテルのレストランで友人とランチをしていたときのこと。
そこは地上52階に位置し、料理はビュッフェ・スタイルのお店でした。
4人席と2人席のテーブルがあり、いずれも満席。
入口にはウェイティング(待ち客)が並んでいて、
3~4人のグループ客が多かったようでした。
しばらくすると数組が食事を終え、
2人席のテーブルが連続して空きました。
しかし、入口には3~4人のグループ客が待っているので、
2人席に通すことはできません。
一方、店内を見渡すと、4人席に2人で
座っているお客さんが何組が目につきます。
こんなとき、お店側としては、
「あの2人組のお客さんが2人席のテーブルに移って
もらえれば、次の4人組のグループ客をお通しできるんだけどなあ」
と考えます。
でも、食事中のお客さんに
「こちらの4人席に次のお客さんを通したいので、
あちらの空いた2人席に移っていただけませんか?」
とは言えませんよね。
お客さんの回転が速く客単価の安い定食屋ならまだしも、
雰囲気重視で客単価の高いレストランでは、
不満を持たれてしまうのはあきらかですから。
そのとき、あるスタッフが4人席のテーブルに座る
2人組のお客さんに何やら声をかけました。
すると、その2人は笑顔で2人席のテーブルに
移っていくではありませんか!
そしてその空いた席に4人組のグループ客を通していました。
そのスタッフは、一体どんな声がけをしていたのか?
そのスタッフは、
「あちらの見晴らしの良い窓際のお席が空いたので、
よろしければお移りになりますか?」
と声をかけていたようです。
これも注意をしないと、
「とかなんとか言って、わたしたちを狭いテーブルに
移したいだけでしょ!?」
とお客さんに思わせてしまうこともあるでしょう。
今回の場合、高層レストランで外の眺めがよく、
4人テーブルはお店の中央に、2人テーブルは窓際だったため、
この誘導がうまく機能していたのでした。
店側の都合だけを押し付けるのは抵抗感がありますが、
それがお客さんにとってメリットがあるならば、
躊躇せずに済みます。
このように、言い方次第で相手に気持ちよく伝わることは、
他の業種でも応用できますよね。
どう言えば、より“よく伝わる”か?
今日はそれを考えてみてはいかがでしょうか。
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