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上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術

『スタッフが新たな挑戦をする際に必要以上に失望感を引きずらない工夫。』

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2020.07.07 執筆者:和仁 達也

ある歯科医院で、初診の患者さんに対して、
カウンセリングを行うことになりました。

その目的は、

①医院の診療システム(検査、完治後のメンテナンス、予約制など)を
あらかじめ理解していただくことと、

②患者さんが抱えている歯科に対する不安や不信感をあらかじめ知り、
患者さんに快適に診療を受けていただくためです。

とは言え、この20分程度の初診カウンセリング、
初対面の患者さんを前にして、スタッフもはじめは相当、緊張します。

よって、いきなり本番ではなく、スタッフ同士でロールプレイング
(模擬実演)をして、実際の会話を感覚で身につける練習をしました。

それを何度か繰り返し、トークを覚え、質問に対する対応も
おおよそはイメージできるようになりました。

そして、
「ではこの1か月間、実際に患者さんにカウンセリングをやってみて、
その成果や疑問点、困ったことなどを次回、話し合いましょう」
と促しました。

そして、わたしは1つ、ある大切なことを彼女たちに伝えました。

「実際にカウンセリングをやってみるとわかるけど、
皆が皆、こちらの望んだような対応をしてくれるわけじゃないんですよ。

もちろん、こちらに合わせてくれる好意的な患者さんもいるけど、
それは10人中2人です。

逆に、露骨に違和感を示してくる人だっているはずです。

そういう人は、ショックで印象に残る分、すごく多い感じが
するかもしれないけど、実際は10人中1人いるかどうかぐらい。

また、違和感は示さないにしても、リアクションが薄い人は
10人中2人ぐらいで、残りの半分くらいは淡々とした反応だと
思っておいてください」

この話をした意図は何かというと、
それぞれの割合をあらかじめ想定しておくことで、
「違和感を示す人やリアクションの薄い患者にあたっても、
くじけないでほしい」
という、スタッフへの配慮です。

こちらが良かれと思って一生懸命にやっていても、
相手がそれに呼応してくれないことはあります。

すると、それが失望感となり、
そのチャレンジを続ける意欲が失せたりします。

しかし、先回りして結末を知っていれば、それを前提にできるので、
必要以上に失望感を引きずらなくて済むでしょう。

スタッフに新しいチャレンジを促すときは、
失望のリスクは先回りして取り除いてあげると、
安心してチャレンジできると思いますよ。

 

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  • 和仁 達也

    ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1999年に27歳で独立、月1回訪問・月額30万円以上の顧問先を複数抱える。継続期間は平均10年で、20年以上の支援先も。この高額報酬で長期契約が続く【パートナー型】コンサルティングを学びたいコンサルタントや士業が養成塾や合宿に1,000人以上参加。2015年に日本キャッシュフローコーチ協会を設立。CFコーチの育成と普及に注力。著書に「年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書」他多数。

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