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上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術

院長が指示してもスタッフが動かないのはなぜか?

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2024.04.22 執筆者:和仁 達也

新しいことを始めるとき、人は多少なりとも不安を感じて、
反射的に反発することがあります。

そこでそれを解消する事例ストーリーを紹介します。

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ある歯科医院で、初診の患者さんに「カウンセリング・シート」を
書いてもらうことになり、院長からスタッフにそれを伝えました。

そのシートは、お口の状態についてどうなりたいか、
また気になることや優先順位を明らかにするための、
1枚もののシートです。

そして1週間後のミーティングでその実践状況を確認すると、
ほとんど行っていないという返答が。

「院長からの指示なのに、やらないってどういうことだ!?」
と苛立ちを感じそうなシーンですが、その院長は冷静に受け止め、
コンサルタントに相談しました。

その会話を紹介します。

コンサルタントに「なぜ、実行しないと思いますか?」
と尋ねられ、院長は答えました。

「まず、今までこれがなくてもやってこれていたので、
なぜ今さらやり方を変えなければならないのか、の意味がわからない
んだと思います。

あとは、『患者さんが気になること』としてここに列挙してある項目について、
逆に患者さんから『これ、どういう意味?』と質問されたら答えられるかが不安
とも数人のスタッフが言っていました」

それを受けて、コンサルタントは答えました。

「すると、2段階でフォローが必要ですね。

まず、『なぜ新たにこのカウンセリング・シートを
初診の患者さんに書いてもらう必要があるいのか?』の意味の共有が1つ。

これをクリアしてようやく次に、

『このシートの中身について、逆に患者さんに質問されたら
不安な点はどこか?』を共有して解消してあげるのがもう1つ。

以前、このシートをスタッフに説明したときは、どんな感じで伝えたのですか?」

院長は、やってほしいことを一方的に説明しただけとのこと。

説明はしているが、それをやる側がどんな不安や疑問を抱くかまで
気が回らなかった様子。コンサルタントは提案を続けました。

「では、改めてもう一度、このカウンセリング・シートを
初診の患者さんに書いてもらう意味と、その中身について
補足説明をするミーティングをやってみてはどうでしょうか。

ただそのときに、中身の補足説明に入る前に、

『スタッフが感じている不安や疑問を先に引き出して解決してあげる』

ことが先です。

実際にやるのはスタッフなので、
彼女たちが感じてる”言葉にならない漠然とした不安や疑問”を
引き出して解消した後であれば、こちらのメッセージがちゃんと届きますから、
院長の指示を受け入れて、動いてくれると思いますよ」

指示しても動かないときは、漠然とした不安や疑問を言語化させてあげましょう。

「さらに理解を深めたい人はこちらの記事もオススメ」

▶︎指示や提案に不満なく行動してもらうには、言葉の意味を明確にすること。

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  • 和仁 達也

    ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1999年に27歳で独立、月1回訪問・月額30万円以上の顧問先を複数抱える。継続期間は平均10年で、20年以上の支援先も。この高額報酬で長期契約が続く【パートナー型】コンサルティングを学びたいコンサルタントや士業が養成塾や合宿に1,000人以上参加。2015年に日本キャッシュフローコーチ協会を設立。CFコーチの育成と普及に注力。著書に「年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書」他多数。

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