上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
上司と部下がお互いの頭の中をのぞいて理解し合える方法。
2024.05.07 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方着眼点
上司から見て、部下やスタッフに対して、
「なぜ、わかってくれないんだろう?」
「なぜ、そんな言動をするんだろう?」
と感じた時の解決の糸口を見つける方法を紹介します。
名付けて「15分1本勝負!考えを付箋に書き出すワーク」です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ある歯科医院で実際に行ったときの様子をお届けしましょう。
まず、院長とスタッフが共にいるミーティングの場で、
2.5cm×7.5cmの横長の付箋と、
A3版のコピー用紙を用意します。
そして、「今、仕事において問題と感じていること」を
付箋1枚に1つずつ書き出し、それをコピー用紙に貼り付ける。
ただそれだけです。
途中で手が止まっても、15分間は集中して書き続けます。
ある歯科医院において、これをトライしたところ、
院長は30枚、チーフは11枚、スタッフは7〜8枚でした。
やってみてわかったことは、
①立場の違いによって、付箋の数が異なること
②立場の違いによって、付箋の中身の傾向が異なること
の2点でした。
まず、想像通り、院長やチーフなど責任ある立場の人ほど、
付箋の数が多い(=問題意識が強く、考えている項目数が多い)
ことが明らかになりました。
そして、同じく院長やチーフなど責任ある立場の人ほど、
「補綴選択カウンセリングで使うツールをもっとわかりやすくするには?」
「DNA検査の価値が伝わるツールをどうつくるか?」
など医院運営の仕組みや経営的視点の内容が
多く書かれていました。
そして、若い衛生士やスタッフは
「待ち時間の長さでクレームがあった際に、どう受け答えるか?」
など現場で起こるコミュニケーションの悩みがほとんどでした。
わたしはこの事実について、
どちらが上とか下とか言いたいわけではありません。
立場の違いによって、見えている景色が異なることを
お互いに共有することで、お互いへの理解が進むことを
指摘したいのです。
そのワークを行った後、
お互いのメモをA3判のコピー用紙に貼り付け、写真を撮り、
お互いの頭の中を共有しあってもらいました。
それにより、「相手が何を意図してその言動をしているのか
がつかめるので、それをくみ取ってコミュニケーションが
とりやすくなりそう」との発言がありました。
お互いの頭の中をのぞいて、理解を深めるワーク。
興味がわいた人は、トライしてみてはいかがでしょうか。