上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
ミーティングで批判的な問題提起が多い時にすべきこと。
2025.06.07 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方着眼点
スタッフとの意思疎通を図り、会社や医院をより良くするために
行なっているミーティングなのに、スタッフから出てくる発言は、
会社や経営陣のやり方に対する批判めいた言葉が目立つ。
同席している勤務ドクターがミーティング後に
「院長も大変ですね、、、」と気を遣ってくれるほど。
そんな時に、チェックしておきたいことを歯科医院の事例で紹介します。
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ある歯科医院での話です。
院長が「◯◯について、みんなの意見を聞かせて欲しい」と
言いながら、実は院長の中で既にやることを決めていることを、
スタッフに見透かされていた。
そのため、スタッフから
「どうせ、意見を言ったところで、院長の考えは変わらないんですよね?」
と冷めた発言があり、その場に緊張が走った。
そもそも、気が短くて人の話を聞く耳を持たない
高圧的な院長だったら、スタッフからそんな発言は出て来ません。
(その代わり、スタッフの不満が鬱積してある日突然、
爆発(例えば、ある日突然辞める)したりするのですが)
根が真面目で素直、そしてポジティブ思考な院長だからこそ、
スタッフも本音を包み隠さず言えるのでしょう。
ただ、ミーティングが毎回そのようなピリピリした雰囲気では、
院長も辛い。
かと言って、発言するスタッフの意見を正面から反論して
論破すればいいか、と言うと、それも何かが違う気がする。
そんな時に、チェックしたいことがあります。それは、
「スタッフ一人一人との”精神的距離感”が
離れ過ぎているのではないか?」
という点です。
徐々に患者数とチェア台数が増えるにつれて、スタッフの人数も増える。
かつては、少人数で和気あいあいとやっていた。
ところが、10人を超えたあたりから、いつのまにか
院長とスタッフの間に壁ができていた、なんてことは、よくあるケースです。
そんな時、大切なことは「1対1の関係性の再構築」です。
1対多のミーティングをやる前に、
1対1の関係性を育むことに目を向けてみる。
具体的には、ランチ面談などでスタッフと個別に話をする
機会をつくることです。
1対多のミーティングは、1対1の関係性の総和なのですから。