上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
相手に反発されずに指摘する秘訣。注意ではなく確認。
2025.08.22 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方着眼点
人に何かを指摘するとき、せっかくよかれと思ってした行為でも、
相手の反発を招いたり、最悪の場合、関係性が悪化することもあります。
伝え方も様々で、相手に合うカタチをいろいろ試してみるといいかも、
という気づきを、歯科医院の事例でシェアします。
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ある歯科医院に、仕事ぶりも良く、ふだんは患者さんにも
仲間にも適切な対応ができるのに、時々怒りの感情が湧き出て
それがモロに顔に出るスタッフAさんがいました。
Aさんのイラッとした表情で周りが凍りつき、声をかけにくくなったり、
また、ある作業を本来の順番と異なるやり方でやって、
他のスタッフがそのフォローをしなければならなかったりする
ことがありました。
衛生士長が「それは、その順番じゃないでしょ!?」と注意すると、
一応「はい」と返事はするものの、明らかに納得できていない様子。
本人としても頭ではわかっているつもりなので、
そこにわざわざダメ出しされると「わかっている!」と、
つい反発したくなるようで、それが続くと、院長も注意をしにくくなり、
どう指導すれば良いか、が悩みでした。
実力的にはスタッフの中で最も高く、作業も早い上に正確で、
次期リーダー級なのですが、
「注意されると反射的に反発する」という、
その一点だけが気がかりでした。
「そもそも、それは本人に原因があるのだから、
もっと素直になりなさい」
と言って解決すればいいのですが、
なかなかそうもいかないのが現実だったりします。
そんな中、院長はあることに気づきます。
それは、Aさんは「何を言われているか」は関係なく、
「◯◯じゃないでしょ?」とか「◯◯しなさい」という
「ダメ出しや注意に聞こえる言い方」に対して、
ほぼ反射的に反発している、ということです。
そこでアプローチを変えてみることにしました。
それは「◯◯じゃないでしょ?」とか「◯◯しなさい」という
ダメ出しや注意をせずに気づかせる、というもの。
では、どうするのか?
それは、「確認」です。
「その順番じゃないでしょ!?」ではなく、
「その順番が正解だっけ?」「その順番でよかった?」と確認をする。
ただ、それだけ。
これだと、肯定も否定もせず、「正しい順番」にフォーカスするので、
反射的な反発を避けられたりします。
これはほんの一例ですが、このように、ちょっとした工夫で
コミュニケーションのトゲがとれることもあります。
伝え方の工夫、いろいろ試してみるといいかも知れません。