上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
重要なことは、3ステップで段階的に伝える!
2025.11.22 執筆者:和仁 達也
コミュニケーション伝え方着眼点
いきなり会社の重要事項を具体的に発表して、
スタッフを戸惑わせた体験はありませんか?
これは、スタッフの尊敬を集めているカリスマ型の社長や
ワンマン型の社長によく見られるケースです。
しかも複数のことを同時に伝えて、社長の中ではすべて
つながっているのですが、スタッフは消化しきれず、
ワクワクよりも不安が優先してしまったりします。
ある歯科医院の事例で紹介します。
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院長は月曜日の朝礼で次のように伝えました。
「がんばったスタッフが報われるしくみにしたいので、
これから賃金制度を見直していきます。
また、頑張った成果と連動する仕組みにします。
そして、スタッフが診療だけでなく、時には受付や
アシスト業務もできるように仕事の互換性を高める働き方に
シフトします。そのつもりで、よろしくお願いします」
この日のお昼休憩のスタッフルームは、
「なんだか、医院の仕組みがいろいろ変わっていく
みたいだけど、急にどうしたんだろう?何かあったのかな?」
とザワついたムードだったとのこと。
そして、スタッフに喜んでもらえると思って伝えた院長自身、
「あれ?何だか、思っていたリアクションと違うぞ」
と漠然とした不安を感じたそうです。
この違和感の正体は何でしょうか?
それは、「唐突感」です。
何の前触れもなく、突然、具体的な施策を発表されると、
「え!なぜ?」となり、その中身よりもその理由や背景に
意識がいってしまいがちです。
(唐突と感じるか否か、は、院長目線とスタッフ目線で異なります)
そんなときは、
まずは抽象度高めに伝え、だんだん具体的に時系列で伝える
と効果的です。
例えば先の事例で言えば、まずはじめに、
「当院も相応の規模になってきたので、それにふさわしい
仕組みにしていきます。具体的にはまた順次、伝えていきます」
と抽象度高めに伝える。
次にしばらく間を置いて、
「以前もお伝えしたように、医院の規模や影響力にふさわしい
仕組みにしていきますが、端的に言うと
”がんばった人が報われるしくみ”にしていきます」
と少し具体度を高めます。
そして次のタイミングでようやく冒頭のような具体策を伝えます。
このように時間をおきながら3ステップで段階的に伝えていくと、
聞き手も心の準備ができて、戸惑うことがなく、
その中身が違和感なくスムーズに入ってきます。
人によっては「3段階にわけて言うなんて、じれったい!」
と思うかも知れませんね。
その時は「いきなりドンと伝えて変な空気をつくる負担」と比較して、
判断してみると良いと思います。










































