上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
「クレーム対策!」1聞いて10わかる勘のいい人の落とし穴とは?
2021.03.07 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方生産性向上
毎日のようのにお客様対応をしていると、
つい売り手での都合でジャッジしてしまうこともあるでしょう。
それがお客様の要望と合致していたら良いのですが、
ときにはクレームを生み、お客様の不満を増やしてしまうこともあります。
スピードが価値を生む時代になりました。
新幹線の移動時間にせよ、コンピューターの立ち上がり時間にせよ、
「早ければ早いほどいい」という価値観が浸透している感があります。
しかし、ここに落とし穴があることを先日、
知人が通っている美容院での会話で気づきました。
そこの美容師は、お客の「こんな感じで」という
大まかな要望をさらっと聞いただけで
「わかりました」とすぐに作業に入ったとのこと。
(本当に、あんな簡単な説明で、
私のイメージが伝わっているのかな?)
とお客が不安に思っていたら、案の定、
イメージとはかけ離れた仕上がりに。
さて、この話を聞いたとき、
この美容師がじっくりお客の要望を聞かないのには、
2つの可能性があるとわたしは考えました。
一つは、「せっかちな性格の思い込み先行」タイプ。
こういうタイプは、上司が
「お客さんの要望をリアルにイメージできるまで、ちゃんと聞きなさい」
と指導をしてあげれば改善は可能です。
やっかいなのは、もう1つのタイプ。
それは、ベテランに多いのですが、
「皆まで言うな、1言えば10わかる、勘のいい自信満々」タイプ。
それなりのキャリアがあるため、お客の要望を
過去の経験データベースと照らし合わせて、
瞬時にして「近いデータ」を引っ張りだします。
ここで問題は、
「近い」のであって、「ピッタリ」ではないことです。
入り口で(本当に大丈夫か?)と不安に思っていたお客にとって、
この結果は失望以外の何ものでもありません。
実際、彼女は
「あの美容師は、少し聞いただけでお客の要望が
くみとれるとアピールしているつもりなのかな?
それとも、聞く耳をもっていないのか?
どちらにしても、もうあそこには行かない」
と不満げに周りの友人にしゃべっていました。
100歩ゆずって、本当に短時間でお客の要望を
くみとれたとしても、その美容師には
1アクション欠けていたと言わざるを得ません。
それは、
「(イメージを言葉にして)こういう感じの仕上がりで
間違いないですか?」と一言、オウム返しをすること。
それが一言あれば、お客の安心度は高まり、
また、とらえ方のギャップも未然に解消できます。
これと同様のことは、歯科医院においてもよく見られます。
患者さんの声に耳を傾けるときのスタンス、
上の2つのタイプのようになっていないでしょうか?
早さに走る前に、患者さんの要望をきちんとイメージし
共有することを大切にしたいものです。
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