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上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術

依頼した約束を守ってもらうには?

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2022.05.07 執筆者:和仁 達也

「部下が約束を守らず、結局は上司であるわたしが
自分でやる羽目になることがよくあります。
どうすればちゃんと部下に動いてもらえるでしょうか?」

歯科医院のチーフ衛生士の田中さん(仮名)から
そんな相談を受けました。

今回はそこでのやりとりを紹介します。

彼女は、衛生士をまとめる立場上、
スタッフに仕事を割り振ってやってもらうことがあります。

ところが、中には話は聞くけど行動に移さない人がいて、
その対応に悩んでいました。

先日も、初診カウンセリング時のトークを
マニュアルとして文書化する宿題を出し、
そのスタッフも了承したはずなのに、
結局は何も手をつけていなかったのです。

田中さんは言いました。

「もし本人にやる気がないのなら話は別ですが、
少なくとも依頼したときには本人もやる気になっているし、
わたしもそれを信じてお願いしたのです。

なのに、翌月のミーティングで確認したら、
結局全然やってなくて、ただ『すみません』とあやまるばかりで・・・。
こういう場合、どうすれば行動を促せるのでしょうか?」

そこで田中さんに次のようにアドバイスをしました。

「そういうときは、次からは約束を具体化してみましょう。
たとえば、
『初診カウンセリングのトークマニュアルを作成する業務』
を依頼するとき、次からは、
「具体的にどんな作業をするのか」
「各作業に何分必要か」
を明確化させます。
これを『時間見積もり』と言います。

たとえば、

1・実際に患者さんに伝えていることを録音する
→10分(日常業務の中で録音するだけ)

2・それを業者に委託して文字起こししてもらう
→3分(メールするだけ)

3・文字起こししたデータをもとにトークマニュアルとして編集する
→90分(これが実作業)

4・その編集した原稿を、院長にチェックしてもらう
→3分(チェックを依頼するだけ)

というように。

するとこの一連の宿題は、トータル2時間ほどかかる、
ということがわかりますね。

宿題をやらない人の理由のひとつは、
「忙しくてやれなかった」というのがあるけど、
これは嘘なんです。

なぜなら、1カ月の間にたかが2時間をとれないわけがないからです。

単にわずらわしさが先にきて、
それの優先順位を勝手に下げてしまっているだけです。

それを本人すら気づいていないだけです。
その理由は、時間見積もりを出す習慣がないため、
勝手に頭の中でその作業ボリュームを膨らませているに過ぎません。

こういうことに気づかせることも、上司として必要なことがありますね」

彼女はそれ以降、部下にも自分にも
『時間見積もり』が習慣化し、仕事が早くなりました。

「さらに理解を深めたい人はこちらの記事もオススメ」

▶︎スタッフに仕事を依頼するときには、欲しい結果を具体的に伝えてみよう

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  • 和仁 達也

    ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1999年に27歳で独立、月1回訪問・月額30万円以上の顧問先を複数抱える。継続期間は平均10年で、20年以上の支援先も。この高額報酬で長期契約が続く【パートナー型】コンサルティングを学びたいコンサルタントや士業が養成塾や合宿に1,000人以上参加。2015年に日本キャッシュフローコーチ協会を設立。CFコーチの育成と普及に注力。著書に「年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書」他多数。

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