上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
良い提案をしても、なぜか受け入れてもらえない時は『結論の一歩手前のところで、許可を得ておく』
2018.11.08 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方
ミーティングや会議などで、提案や意見を受け入れてもらえない.
何かを言ってもすぐに否定されてしまう。
この提案は、すごく会社の役に立つはずなのに提案したら、また嫌な顔をされるのではないだろうか?と思ってせっかく考えたことを飲み込んでしまう。
このような状況になってしまうと、良い議論も生まれなくなってしまいます。
上司や同僚の中に、とにかく自分の主張を通したがるタイプ、周りをコントロールしたい、いわゆるコントロール型の人がいませんか?
そういう方にミーティングなどで良い提案をしても、なぜか受け入れてもらえない、なんてことがあります。
それは、その人は「自分の意志で決定したい」からです。そういう人にとって、他の人から提案をされることは、「自分の意見よりも他の人の意見を尊重すること」であり、無意識のうちにそのことに反発心を抱いているのかも知れません。
しかし、こちらの目的は「良いアイデアを提案し、よりよいやり方を仕事や生活に取り入れること」です。したがって、アプローチをちょっと工夫するだけで、自分の提案を受け入れてもらえるということがあります。今回はそのコツを、1つご紹介しましょう。
それは、提案やアイデアの結論を言う前に、「この件については、~という方向で考えていきたいのですが、いいですか?」というように、結論を言うまでのアプローチに許可を得ておくのです。つまり、結論から逆算して、その一歩前の道すじについてOKをもらっておくのです。
たとえば、あなたが院内ミーティングのときに「古くなって汚れがとれないユニフォームを新調したい」という提案をしようかどうか迷っているとします。心の中で「そんなコストアップにつながることを言ったら、院長に嫌な顔をされるんじゃないかな・・・」と不安に思っています。
そのときに、「院内の清潔感をアップするための案をいくつか思いついたのですが、言ってもいいですか?」とワンクッションおくのです。
そこで皆のYESが得られれば、少なくとも「これからしようと思っている自分の提案が的外れではない」ことが保証されます。また、その時点で反対意見があれば、それを考慮した上でバージョンアップした提案をする機会が得られます。
いずれにしても、あなたが発言した意見が否定されることはなく、安心できます。
複数の人がいる場や、自己主張の強い人がいる前で、自分の意見を発言するのは勇気がいるものです。でも、あなたの意見が院内をよりよくする場合もあることでしょう。そんなとき、このようなちょっとした工夫をしてみてはいかがでしょうか。