相手を気遣いコミュニケーションを円滑にする「全員幹事体制」の組織がもたらす場とは?
2018.12.11 執筆者:和仁 達也安心安全ポジティブな場づくり日本キャッシュフローコーチ協会
パワハラやセクハラなど「ハラスメント」が問題になっていますが、
その多くは、「コミュニケーション不足」が本質的な原因ではないでしょうか?
そのような会社は「管理型」の会社が多いように感じます。
社員同士や、上司と部下が円滑にコミュニケーションがとれ、お互いを気遣うことができる会社は、
社長が考えるビジョンに向かって社員全体で進んでいる成長企業に多く見られます。
我々、日本キャッシュフローコーチ協会が目指すあり方の一つに、
「全員幹事体制の組織づくり」があります。
これは、
「日頃から規模の大小に関わらず、すべての人が何かしらの幹事役を担う力を持つことで、
チームとして途方もなく大きな、面白いことを成し遂げることができる」
という狙いです。
そして、そこには副産物もあったりします。
それは、「イベントでの急なキャンセル時の会話」で見られます。
ふつうの組織と、全員幹事体制の組織の違いを見てみましょう。
<ふつうの組織のメンバー>
参加者A「すみません、急用でキャンセルします」
幹事「わかりました」
※ 心の声
(で?キャンセル代が発生するんだけど、そこへの気遣いとかないわけ?ドタキャンの理由も よくわからないし。
こういう、幹事の大変さも理解せず、気も使えない人は、もう二度と誘わない!)
さらに、Aさんのようなメンバーが何人もいると、その組織ではやがて誰も幹事役を引き受けなくなる。
<全員幹事体制の組織メンバー>
参加者B「すみません、体調不良でどうしても参加できなくなり、キャンセルでお願いします。
もちろん、キャンセル代とかあるでしょうし、費用はお支払いするので、ご指示をお願いします。
他にもこのことで●●さんにご不便をおかけすることがないよう、何でもおっしゃってください」
幹事「了解しました。大丈夫ですよ。お大事にしてくださいね」
※ 心の声
(体調不良で大変な中、ちゃんと幹事への気配りまでしてくれて、さすがだなぁ。また次の機会に声をかけよう)
そして、お店に連絡をして、ダメ元で事情を伝えたら、特別にキャンセル代を請求されなかった。
その旨をBさんに伝えたら、その幹事の配慮に感謝。両者の関係性はさらに良くなった。
このようなやり取りは、至るところで、日々繰り広げられています。
Bさんのような、相手を気遣う一言が言えるか、どうかは、どこで決まるのでしょうか?
もちろん、元々の性格や教育のされ方などもあるでしょうが、「幹事の立場を経験したことがあるか否か」が大きいのではないでしょうか。
経験したことは、その大変さも容易にイメージできます。
そのイメージが、Bさんのような気配りある言動につながるのだと思います。
全員幹事体制の組織の元々の狙いは冒頭にお伝えした通り「途方もなく大きな、面白いことを成し遂げることができる」ことです。
ただ、それと同等に、この「幹事の大変さへの気配りができる」こともわたしは大切な価値だと考えています。
みんなで実現していきましょう!
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