上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
アドバイスをしたのに聞き入れらない場合は「私はこう感じました」はストレートに届く!
2018.08.01 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方
せっかくアドバイスをしたのに、相手は不満そうな顔をしている。
妻が意見を求めてきたから、アドバイスをしてあげたのに、なぜか妻は怒ってしまった。
ちゃんと正論でアドバイスをしているはずなのに、いつも相手は聞き入れてくれない。
このように、仕事の現場や、家庭でも「せっかくアドバイスをしたのに受け入れてくれない」ことはあるのではないでしょうか?
その時、あなたは
「せっかくうまく行くようにアドバイスをしたのに…」
と思っていますよね?
しかし、実際は、相手はまともに聞いてくれない場合が多い。
その理由は、「あなたがどう感じているか?」と言う部分を伝えずにいるからです。
相手に自分の気持ちや考えを伝えたいときに、心理学では「YOUメッセージ」と「Iメッセ-ジ」があると言います。
YOUメッセージとは、「あなたは立派ですね」のように、主語が「あなた」です。Iメッセージとは、「私は勇気を受け取った」のように、主語が「私」です。
私たちがふだん会話の中で無意識に使う言葉は、YOUメッセージの割合が多いのではないでしょうか。しかしYOUメッセージは、相手の心にストレートに届かない場合があります。
例えば、あなたが認めていない人があなたに「あなたの行動は間違っているよ」と言ったとします。あなたは「あなたに私の何が分かるのよ!?」と反発心を感じてしまうかも知れません。
しかしIメッセージで伝えると「あなたの行動を見て、私は残念に思いました」となります。こう言われると、相手は自分が勝手にそう感じたことを伝えただけなので、あなたは否定しようがありません。
言い方1つで相手に与える印象にこれだけ差がでるのはなぜでしょうか?
それはYOUメッセージでは、ベクトルの矛先が相手に向いた状態で、意見を言っているからです。
つまり、批評をしている訳です。例えば、あなたが約束の待ち合わせに遅れた人に対して、
「あなたは、周りに凄く心配をかけたんだよ」と言ったとします。
素直な人は謙虚に受け止めるでしょうが、「そんなこと、言われなくても分かってるよ、うるさいなあ」と感じる人もいるでしょう。その人のためを思っての忠告であっても、逆恨みをされるかも知れません。
これが、Iメッセージだったらこんな表現になります。
「私たちはとても心配してしまったよ」
このIメッセージでは、ベクトルの矛先が自分に向いた状態で、意見を言っています。
つまり、感想を言っている訳です。感想というのは、それを聞いている人は直接的な攻撃を受けない分、ストレートに心に響きやすいのです。
こちらの伝えたいことに、自発的に気づいてくれます。相手に真意を受け止めてもらうために、Iメッセージを活用してはいかがでしょうか。