上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
部下に注意をしたときに逆ギレされる理由と対策の方向性。
2018.08.01 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方
仕事で厳しいことをスタッフに言わなければならない場面は、上司や役職者には必ず発生します。そのスタッフが努力していることが分かっていても、やり方に間違いがあったり、考え方におかしな点があれば、言ってあげないと本人が気がつきません。
そして、いつまでも同じ過ちを繰り返してしまいます。それは、上司にとっても本人にとっても、よいことではありませんよね。
しかし、ここで1つ大きなハードルがあります。それは、次のような遠慮です。
「こんなことを言ったら、あの子は傷つくだろう。怒るかもしれない。そもそも私だって、人に偉そうに言える程、しっかりしているわけでもないし。でも一言いわないと・・。」
また、実際に言われた方も、無意識のうちに次のような勘違いをして、ムッとします。
「私のことを、私自身を攻められた(責められた)。なによ!あなたの方こそ・・・」
しかし、ちょっと待ってください。誰も、あなたのアイデンティティ(存在そのもの)を攻撃しているのではありません。あなたの行動について改善点を指摘しただけなのです。
行動とアイデンティティは別のもの。切り離して考えましょう。どんなに人格の素晴らしい人でも失敗はあります。失敗はやり直せばいいのです。
ところが、行動とアイデンティティが一体化すると、自分の行動の誤ちを指摘されただけでも、自分のアイデンティティまで攻撃されたと感じて、ムキになって反論したり、相手のアラ探しが始まるのです。
なぜなら人は、アイデンティティを守るためには命懸けになれるからです。
その一例が宗教戦争などに表れています。
しかし、誰もあなたの人格を責めているのではない。行動を改善するよう言っているだけなのです。