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歯科医院の脱★ドンブリ経営 実践ストーリー

「院長は、自分ばっかり良ければいいんだ」とスタッフから誤解されないために、 スタッフに業績を還元する効果的な方法とは?

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2018.08.02 執筆者:和仁 達也

「もうすぐボーナスの時期だなあ。みんな頑張ってくれて、今年はいまのところ、なんとか目標を超える水準でやってこれた。今年は奮発してボーナスを上乗せしてあげようかなぁ。でも・・・」

加藤院長は院長室のチェアにドカっと腰をかけながら、ひとり頭を悩ませていた。毎年ボーナス支給月になると、スタッフにどう還元してあげるかで気を揉んでいる。業績が悪いときは、スタッフに事情を説明して当初予算の半額でがまんしてもらうこともあった。そこは、ある程度、医院の主要な数字をスタッフにも公開していることで、彼女たちも医院の事情に理解を示してくれるのは、ありがたいところ。

しかし一方で、業績が良くても院長が悩むことには変わりはなかった。
なぜなら、「ここで多めにボーナスを払ってあげたなら、次からもそれと同額以上のボーナスをもらえると期待させてしまうんじゃないか?」という不安があったからだ。つまり、既得権というやつだ。たしかに、誰しも一度手にしたおいしい味は忘れられない。

だからと言って、目標以上に成果を出しているのに、ボーナスを出し惜しみしていたら、スタッフはどう思うだろうか?

「院長は、なんだかんだ言って、結局、自分だけ良ければいいんですね」

そう思われても仕方がない。どうしたら、いいんだろうか?

そのとき、ちょうど毎月の定例ミーティングでキャッシュフローコーチの和仁がやってきた。
彼を院長室に招くや否や、加藤院長は悩みを打ち明け、意見を求めた。

「リスクを最小限に抑えつつ、スタッフにちゃんと還元する方法はないものでしょうか?」

「加藤院長はスタッフへの還元の仕方を一面的に考えているな」と感じたキャッシュフローコーチは、逆に質問で返した。

「院長、今のお話は『スタッフの貢献で得られた成果を、彼女たちに還元するか、しないか?』という議論になっていますよね?」

「そうです」

「でも、院長はいつも、『医院の発展のために頑張ってくれている彼女たちには、目標通りいけば、きっちり還元してあげたい』とおっしゃっていたじゃないですか?」

加藤院長は、頭をかきながら、いくぶん低いトーンで答えた。

「たしかにそうなんですけど、いざ実際に支払う段階になると、やっぱり迷うんですよ」

「気持ちはわかります。ただ、少し発想を変えてみてはどうですか?つまり、還元するかしないか、ではなく、お金以外の手段も含めて、どのような形でなら気持ちよく還元してあげられるか?と」

「・・・!?」

院長はしばらく面食らった顔をしていたが、ポンと手を叩いてつぶやいた。

「そうか、還元の仕方は、何もお金だけとは限らないんだ。彼女たちが日頃から行きたがっていた研修に医院でお金を出して行かせてあげることもできるし、サービス業の勉強も兼ねて、自腹では躊躇しそうな超一流レストランにみんなを連れていって労をねぎらうことだってできる。そろそろ着古してきたユニフォームを一新するのもいいかも知れないな…」

キャッシュフローコーチは我が意を得たり、という表情で言葉を添えた。

「そうですね。もともと予定していたボーナスはそのとおりに支払ってあげて、さらに還元してあげられる余剰予算は、今回はそういった彼女たちが喜びそうな形にかえて提供してあげるのも手ですよね。それだったら、ボーナス支給額が一時的にボーンと上がって翌年から既得権みたいになる恐れもないですしね。一度、そういうお金以外での還元方法をリストアップしてみてはいかがですか?」

院長はうなずくと、さっそくノートを取り出して、思いつくままに書き出し始めた。

今回のレッスン

スタッフに還元する方法は、お金だけとは限らない。どのような形でなら気持ちよく還元してあげられるか?そしてスタッフに喜ばれるか?を考えてみよう。

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  • 和仁 達也

    ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1999年に27歳で独立、月1回訪問・月額30万円以上の顧問先を複数抱える。継続期間は平均10年で、20年以上の支援先も。この高額報酬で長期契約が続く【パートナー型】コンサルティングを学びたいコンサルタントや士業が養成塾や合宿に1,000人以上参加。2015年に日本キャッシュフローコーチ協会を設立。CFコーチの育成と普及に注力。著書多数。