上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
話が通じない人の原因とは?対処法は言葉ではなくビジュアルで伝えてみる
2018.08.10 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方
部下に指示を出したり、報告を聞いたときに話が噛み合わずに質問した答えが返ってこなかったり、指示を聞いていない、指示を出しても動いてくれない。
何を言っても話が通じない場合は、イライラしてしまいます。
仕事をする上でのストレスの多くは人間関係でのコミュニケーションにあると言われていますが、話が通じない人へはどのように対処すればどのようにすればいいのでしょうか?
いくら指示をしても、右から左につつぬけで、後になって「忘れていました」という返事が返ってくるスタッフがいます。
たとえば「この資料、今日中に10部印刷して、受付の机の上に置いておいてね」とお願いしても、そのときは「分かりました」と返事をするのですが、すっかり忘れてしまうのです。
このようなことが何回も続くと、上司は「この人は、意識が低すぎるのか?やる気がないのか?それとも私のことが嫌いなのか?」といろいろ考えてしまうかも知れません。
たしかに、そのいずれかの理由も考えられますが、実は上司の伝え方に本当の原因がある場合もあるのです。
「いえ、ちゃんと相手に分かるように伝えているし、指示した後に理解したかも確認していますよ」そういう反論が返ってきそうですが、そのやりとりは言葉だけに頼っているのではないでしょうか?
脳の仕組みや働きについてはかなり研究が進んでいるようですが、ある説によれば、情報処理の仕方は人によって偏りがあるようです。
主に、「言葉」(耳から)、「ビジュアル」(目から)、「感覚」(感性、身体)などを駆使して情報を処理するのですが、耳からの情報処理が得意な人もいれば、目からの情報処理が得意な人もいるし、感性・身体からが得意な人もいるのです。
たとえば、私は耳からの情報処理能力はあまり高くないらしく、家庭で妻にゴミの分別の仕方を何回聞いても頭に残りませんでした。そこで、妻が身振り手振りのジェスチャーをつけたり、イラスト付きの説明書をゴミ箱の横に貼って見せると、私でも理解することができました。
ちょっとしたことですが、聞き手に与える情報量が何倍にもなることはお分かりいただけますよね。
つまり、相手にスムーズに記憶してもらうコツ、理解してもらうコツは、「耳からの情報だけに頼らず、目からの情報、感性や身体からの情報ルートも利用する」ということです。
冒頭の事例で、「この資料、今日中に10部印刷して、受付の机の上に置いておいてね」と依頼をする際に、どんな工夫ができるでしょうか?
「その資料を見せ、触らせる」「パソコンの画面を見せながら話す」「10部というのを指で表現する」「受付の机を指差す」ことをしながら言うと、また違ってくると思いますよ。一度、挑戦してみてくださいね。
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