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上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術

”何度言っても変わらない”理由は、否定語で指示するから。

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2022.12.22 執筆者:和仁 達也

リーダーがスタッフに何度も注意をしても
一向に改善されない時、その理由はリーダーの
「指示する時の言葉選び」にあることがあります。

歯科医院を題材に、その事例を紹介します。

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クリニックは医療行為をする以上、清潔さを保ち、
快適な環境を整えることはとても大切なことです。

そして、そこを重要視する院長もたくさんいらっしゃいます。

そんな中、そこに無頓着なスタッフがいると、
院長のストレスのモトになります。

たとえば、

・器具の洗い場で水が飛び散るのも気にせず、
床下がベタベタになったまま放置する。

・歯の検査時に診療用のゴム手袋をつけたまま、
記録入力のために(不衛生な)パソコンのマウスを触る。

・器具が床に落ちた際に、拾って(除菌もせずに)
そのままチェアカウンターの上に置く。

など。

院長が見かけたら、その都度指摘をするのですが、
何度言っても変わらない。

1つ1つは些細なことに見えますが、
患者さんを不快な気持ちにさせたくない院長にしてみれば、
その積み重ねはかなりのストレスになります。

そんなとき、スタッフを責めたくなりますが、
その前にスタッフに

「どのように指示しているのか?」

に意識を向けてみるといいかもしれません。

たとえば、床に落ちた器具をそのまま
チェアカウンターに戻したスタッフを見たある院長は、

「落としたものを置くな!」

と注意しても、忙しさにかまけて同じスタッフが
何度もそれを繰り返していました。

実はその原因は、忙しさもあって、
スタッフに「じゃあどうすればいいのか」を
考える余裕がなかったから、でした。

そこで院長が、

「落ちた器具などを仮置きする箱を用意するから、
そこに入れておきなさい。そして、
患者さんが見えないところで消毒して
チェアカウンターに戻すように」

と明快に指示をしたら、その日から改善されました。

これと同様に、検査の記録入力時にゴム手袋をつけたまま
パソコンのマウスを触る件も、忙しい中では

「手袋をはずして入力しなさい」

と言っても、生産性が落ちるし、つい億劫になりがち。

そこで、

「清潔なビニールカバーを横に設置するので、
それを使ってマウスを触るように」

と指示したら、即解決。

器具の洗い場で水が飛び散るケースに至っては、
下にマットを敷くだけで問題にならなかった。

このように、

”何度言っても変わらない”本当の理由は、
院長に反発しているわけでも、サボっているわけでもなく、
「実行が容易でベストな対処方法がわからなかったから」です。

医院内でそんなケースがないかをチェックしてみると、
お互いがもっとラクになれます。

 

「さらに理解を深めたい人はこちらの記事もオススメ」

▶︎何度言っても変わらないのは、言葉の定義が揃っていないから。

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  • 和仁 達也

    ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1999年に27歳で独立、月1回訪問・月額30万円以上の顧問先を複数抱える。継続期間は平均10年で、20年以上の支援先も。この高額報酬で長期契約が続く【パートナー型】コンサルティングを学びたいコンサルタントや士業が養成塾や合宿に1,000人以上参加。2015年に日本キャッシュフローコーチ協会を設立。CFコーチの育成と普及に注力。著書に「年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書」他多数。

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