上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
先に伝えておけばスムーズにいく前置きを考える
2024.06.22 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方着眼点
お客さんとのやり取りの中で、ちょっとした言葉足らずが原因で、
余計な不信感を招くことがあります。
今日は、初めて来院した患者さんに初診カウンセリングを
する際の歯科医院の事例を紹介します。
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初めて訪れた歯科医院で、何の前置きもなく、いきなり
長々と質問をされたら、患者さんにしてみれば、
「え?早く診療に通してよ。急いでいるんだから」
という気持ちになり、それが表情に出て、
少し不穏な空気になるかも知れませんね。
一方で、次のような前置きをひと言入れていたら
どうでしょうか。
「当院は初めに初診カウンセリングを10分程させていただいます。
それは、患者さんの不安やお口の状況をきちんと把握して、
また当院の診療方針をお伝えし、双方が理解した上で
納得の診療を進めていくためです。よろしいでしょうか?」
それでノーという人は滅多にいないし、
意味がわかるので、その後の質問にも気持ちよく答えてくれます。
このひと言の前置きがあるかないか、がその後の
コミュニケーションの円滑さを決め、医院への印象を決め、
患者さんの行動(ここに通い続けるか否か)を決めます。
このような前置きトークは、外を歩けばいたるところで
良いサンプルを見つけることができます。
先日、ペットショップに立ち寄ったときのこと。
壁にこんな貼り紙がしてありました。
【初めてお家に迎える時に】
きっと、ペットたちは移動のストレス、初めての環境へのストレス、いろいろな変化に
戸惑っているはず。数日はやさしく静かに見守ってあげるのが、やさしい飼い主さんです。
きっとペットたちも飼い主さんのことを見ています。
この一文で、わたしは一瞬にして、飼い主目線から、
ペット目線に切り替わりました。
と同時に、このような配慮をするペットショップに
好印象を持ちました。
思わず見落としていた盲点に気づかせてくれて、
より良い状態にエレガントに促してくれたからです。
そして飼い主は、犬がペットショップで見たときより、
やけに大人しい様子であっても、必要以上に心配したり、
刺激を与えることなく、やさしく静かに見守ることができるでしょう。
どこまで相手の気持ちを先読みして、前置きできるか。
そこは今後も追求したいところです。
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