上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
相手に誤解されずに、自分の意見をちゃんと伝えるには?
2025.02.22 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方前置きトーク着眼点
相手に誤解されることなく、自分の意図をきちんと伝えるのは
意外と難しい時があります。言葉足らずが原因で誤解を招いて、
関係性がこじれることは避けたいものです。
そこでそんな時に意識したいことを歯科医院の事例で紹介します。
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ある歯科院長から相談を受けました。
「地元の市のイベントで、健康フェアがあって、
そこで『歯科の個別相談コーナーを担当して欲しい』と頼まれました。
ただせっかくなら、一人ひとりと個別に話すよりも、
一対多のセミナーの方が、より多くの人の役に立てるし、
わたしとしてもやりがいがあります。
ただ、それをどう提案したら、押し付け感がなく、
好意的に受け止めてもらえるでしょうか?」
このような葛藤を感じる人は少なくないと思います。
「正直なところ、忙しい時間を割いてボランティア的に
やるのであれば、イベントの成功に貢献したいのはもちろんとして、
医院にも何かしらのメリットや意味がある形にしたい」
そう考えるのは自然なことだと思います。
ただ、伝え方を間違えると、
「イベントの主旨を無視して、自分の都合を押し付けてくる、
“押し売り感の強いドクター”みたいな印象を与えて
しまうのではないか?」と不安になる。
こんな時、主催者の意向に沿った形で遠慮なく提案するには、
どうすればいいのでしょうか?
そのような主旨の相談でした。
そこでわたしからその院長への提案は、
「質問や提案を好意的に受け止めてもらうために、
どんな前置きトークをすると良いか、を考えてみましょう」
です。 例えば今回のケースなら、このように。
「今回のイベントが大成功するために、
できる限りその目的に沿ったものにしたいので、
いくつか質問してもいいですか?」
ここで、質問や意見をする許可を得た上であれば、
こちらの意図(イベントを大成功させたい)も伝わっているので、
相手は聞く姿勢を整えてくれます。
そして、その後なら本音で話しができる。
イベントの主旨や目的、できること・できないこと、
その他の踏まえておくべき留意点などを十分に聞いた上で、
最善の提案をすれば、決して押し売り感の強いドクター”
みたいな印象を与えることはないでしょう。
こちらの意図をきちんと先に伝えること、とても有効です。