上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
ズレた声掛けで相手をイライラさせるメカニズムとは?
2026.01.07 執筆者:和仁 達也
コミュニケーション伝え方着眼点
サービス業において、相手の状況を察する力の有無は
満足度に大きな差を生みます。
抽象的で万能に使える言葉に頼るスタッフと、適切な言葉選びを
するスタッフの違いを、歯科医院の事例で紹介します。
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ある歯科医院で、所作が雑なスタッフがいました。
ある時、メンテナンスのために患者さんをチェアに座らせて
処置をしてた時のこと。時折表情を曇らせている患者さんに対して
「大丈夫ですか?」と声掛けをしています。
それが一度だけでなく、その後も複数回
「大丈夫ですか?」と尋ねていました。
様子を見ていると、患者さんはお口のクリーニングの
最中に水滴が飛んで顔についたのが気になっていたようです。
それでスタッフは、顔をしかめている患者さんに対して
「大丈夫ですか?」と声をかけていたわけです。
このやりとり、どう思いますか?
その患者さんは、「大丈夫ですか?」と尋ねられても、
おそらくどう答えていいのかわからなかったのでしょう。
患者の立場になってみたら、「大丈夫ですか?」と尋ねられて
「大丈夫ではないです」とは答えにくいですよね。
このとき、患者さんが顔をしかめる理由として考えられるのは、
「水滴が顔に飛んで気持ちが悪い」
あるいは
「歯が痛い」
または
「空調が効き過ぎて寒い」
など、およそ想像がつきそうなものです。
だとしたら、そのいずれかについて、具体的に尋ねれば
良いはずです。
それを抽象的に「大丈夫ですか?」と聞いてくるスタッフに対して、
その患者さんはイラっとした表情をしていたのです。
つまり、「もっと患者の立場で考えて、声をかけてよ」
という不満の表情だったわけです。
一方で、これが想像力があるスタッフなら、
どう対処したでしょうか。
おそらく
「今、水が飛びましたね。ごめんなさい」
とか
「寒くないですか?」
とか
「痛くありませんか?」
など、具体的な投げかけをするはずです。
このスタッフのように「大丈夫ですか?」との抽象的な
表現はラクで便利ですが、想像力を必要としない分、
コミュニケーション力が磨かれません。
そんな時にトライしたいことは、
“万能に使える無難な言葉”に頼らないトレーニングです。
例えば、わたしは以前「すみません」を禁句にしていました。
この言葉は、
「ありがとう」「ごめんなさい」「ちょっといいですか」など
様々な意味をカバーできてしまいます。
よって便利なのですが、その一言で済ませられるが故に、
語彙力が養われず表現力が乏しくなってしまうことに気づきました。
その結果は、冒頭のスタッフのようにピントのずれた声掛けで
相手をイライラさせることにつながります。
一方で、その場に最適な言葉を選ぶことができれば、
相手に「わかってくれている感」を与え安心感をもたらし、
良好なコミュニケーションを育めます。
その状況にピッタリの最適な言葉選び、トライしてみませんか。
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