相手の状況をイメージできる人、できない人。
2024.11.18 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方着眼点
今日は、あらゆる接客サービス業は「相手の状況をイメージできる」人が
ますます重宝されるだろうな、という話です。
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飲食店などの接客業や電話でのテクニカルサポート対応では、
対応の仕方1つで感動を与えることもあれば、
相手の怒りを買ってクレームになることもあります。
先日、あるサービスのシステム変更の設定手続きに手こずった
Aさんが、電話問い合わせをした時のこと。
次のような会話が交わされました。
(ここから)
↓ ↓ ↓
「パスワードを入れるよう表示が出るのですが、
今回初めて御社のサービスに切り替えるので、
パスワードがわからないんです。どうすればいいですか?」
通常、最初は初期設定された仮パスワードが発行される
ケースが多いので、それを知りたいと思って問い合わせたのだった。
「わかりました。今、メールでパスワード情報を伝えますので、
そちらをご覧ください」
と言われて、届いたメールのどこを見ても、
パスワードらしき記載は見当たらない。
「あの、すみません、どこに書いてありますかね?」
「メールの本文に書いてあります」
改めて探すも、ログインIDの記載はあるものの、
パスワードの記載はない。
その旨を伝えると、もう一度メールを送ると言われ、
同じ文面のメールが何度も届く。
「いや、このメールはちゃんと届いているんだけど、、、」
とブツブツ言いながら下の方に、
「パスワードの再設定はこちら」の記載がある。
もしかして、「ここから再発行せよ」っていうことかと思い、
電話で確認してみた。
「あの、パスワードを知りたくて相談の電話をしているんですが、
もしかして『パスワードの再設定ボタンを押して再設定せよってこと?」
と尋ねると、半笑いの声で「そうですぅ!」との返答。
(それなら初めからそう言ってよ!)と心で文句を言い、
カチンとしたまま電話を切った。
↑ ↑ ↑
(ここまで)
顧客(Aさん)の勘の鈍さは、この際、横に置いておきます。
「そもそもシステム的な手続きが超苦手で、
大前提もよくわかっていない」顧客の状況と、
「パスワードがわからなければ、再設定するのが当たり前だ」
というスタンスの受付スタッフ。
この両者の間にある「情報量のズレ」が、
このような噛み合わない会話を生みました。
このズレを埋めるカギの1つは、
「相手の状況をイメージしようとする姿勢の有無」です。
「人のふり見て我がふり直せ」で自分に当てはめると、
わたしも忙しい時や難題が積み上がって余裕がない時に、
そうなりがちです。
相手の状況をイメージするのは、意識して能動的に
やることが必要なわけで、余裕がない時は難しいことです。
このAさんはわたし自身(和仁)なのですが、
その気づきを得たことで深呼吸しつつ、
カチンときたときのネガティブな感情は昇華できました。
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