恐怖心から解放されて、納得の行動をするには?
2024.08.18 執筆者:和仁 達也コミュニケーション着眼点
人は無意識のうちに、何かを燃料にして自分を奮い立たせて
動いています。その燃料が今の状況に相応しくないとき、
心がザワザワすると共に、次の燃料にシフトする機会。
今日は、それに気づいた時のお話です。
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「自分がやっていることが、本当に正しい判断なのか、
疑問に感じることがよくあります。あとで、後悔せずに済むよう、
どうすればいいでしょうか?」
とは、ある経営者からの相談でした。
たとえばどんな例があるのか、を尋ねると
「衝動的に教材や高額のセミナーに、必要以上に申し込む」
「スケジュールが空いていると、埋めたくなる」
ことがあるとのこと。
そのこと自体は悪いとは思わないので、
「なぜそれが問題と感じるのですか?」と聞くと、
彼は言葉を探しながら、次のように答えてくれました。
1)「衝動的に教材や高額のセミナーに申し込む」のは、
「今は上手くいっているが、いつ経営が傾くかがわからず不安」
なので、もっと成長しなくては、という恐怖心から行っている。
なので、気合いが必要だし、正直疲れる。
2)「スケジュールが空いていると、埋めたくなる」のは、
「空いていると、時間を無駄遣いしているようで、勿体ない!」
「他の人はもっと有意義なことに時間を使い、さらに先に行って、
引き離されてしまうのではないか」という恐怖心から行っている。
なので、やはり気合いが必要だし、自分で自分を必要以上に
忙しくしてしまっている気がする。
これを聞いて、かつてのわたし自身を思い出しました。
27歳と、経営コンサルタントとしては若くして独立した
当時のわたしは、「早く一人前にならなくては」という
”恐怖心”から、自己投資も積極的に行い、
時間のすき間なく予定を入れていました。
はじめの数年間はそれでもいいのですが、
7~8年が経ち、それなりに実力と実績を積んでいる
はずなのに、その”恐怖心”は消えません。
そこに違和感を感じたわたしはハッと気づきました。
そこには「慣性の力」が働いていて、
かつての自分には必要だったけど、今は必要ないものでは、と。
かつては「欠乏感、未熟感」からくる
”恐怖心”を燃料にして走っていたけど、
今は別の感情を燃料にしてよいステージに来た
のではないか、と。
それは、”好奇心”です。
行動する動機を「欠乏感、未熟感」などのネガティブなものから、
”好奇心”のようなポジティブな感情にシフトしたところ、
心の健康度がグンとアップしたのです。
今、自分に必要な燃料はどちらか、
確認してみてはどうでしょうか。
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