社員を巻き込みビジョンを実現する キャッシュフロー経営って?
良い税理士を見極める5つの質問
2021.10.30 執筆者:和仁 達也お金のブロックパズルキャッシュフローコーチキャッシュフロー経営ドンブリ経営税理士
「会社の現状が見えない」という漠然とした不安があったとき、
大抵の場合どこに相談にいくかというと、税理士に相談にいきます。
そしてそのときに的確なアドバイスを得られるかというと、
良い顧問税理士とお付き合いしているラッキーな社長はいいのですが、
現実には「期待したようなアドバイスが得られない」という声も
少なくないようです。
どの業界でもそうですが、税理士の中にも、
良い税理士と良くない税理士がいます。
私は経営者の視点でものを考えられる税理士が
社長にとっては良い税理士だと考えます。
必要最低限の職業倫理観をもち、やるべきことをきっちりやってくれる
ということは大前提です。
その上で、私がいう良い税理士とは、
クライアントの意図をいつも気にかけてくれる、
コミュニケーション・スキルの高い税理士を意味します。
良くない税理士とは、その反対で、
社長の行動の根拠や意図をくみとらずに、
数字のみで判断をしてしまう税理士です。
そのような税理士は、過去から現在にいたる数字を扱うという職業柄、
短期的な視点でアドバイスをしてしまいがちです。
それ故に、たとえば来年以降の先行投資として予算を
とっている研修費を指して
「もっと減らすべきだ。なぜなら業界平均では●●円以下だから」
などと、社長の考えを聞くこともなく断定的な言葉を
投げかけることがあるのです。
(もちろん本人には悪気はまったくなく、
顧問先のことを真剣に考え、良かれと思ってそうしているのですが)
また中には
「将来のビジョンを顧問税理士に話したら、
『そんなことはもっと規模が大きくなってから考えてください。
それよりまず先にやることがあるでしょう』
と冷ややかな顔で笑い飛ばされて、一気にやる気がなくなった」
と私に打ち明けた社長もいました。
社長の意欲をそぐようなことを平気で口にするようでは、
良い税理士とはいえないと私は思います。
一方、資金以外にも、社内の人材、ノウハウ、商品力などの
帳簿外の資産、さらに外部環境などをトータルに見て
一緒に考えてくれる税理士は素晴らしい税理士です。
そこで、良い税理士かどうかを見極めるための
5つの質問をご紹介しますので、一緒に見ていきましょう。
あなたの顧問税理士は良い税理士ですか?
良い税理士かどうかを見極める5つの質問
①社長の話を、意図を汲み取りながら、ちゃんと最後まで聞いてくれるか?
②依頼したことについて、ちゃんと期日までにタイムリーに対処してくれるか?
③相談したり依頼することに対して、嫌な顔をせず気持ちよく対応してくれるか?
④これからすべきことを、先回りして伝えておいてくれるか?
⑤「何も言わず、私の言うとおりにやっておけばいい」と、
上から押し付けるスタンスではなく、社長のビジョン実現にむけて
パートナーのスタンスで接してくれるか?
これらのうち、YESの数が多いほど、良い税理士と私は考えています。
もちろん中には経営のアドバイスまでできる優秀な税理士も存在します。
ただ一般的には、税理士はあくまで「税務のプロ」であって
「経営のプロ」ではありません。
同じ数字を見ていても、
経営の観点で見るのか、税金計算の観点で見るのか
で、判断は全く違ってしまいます。
経営者の目線に立ってアドバイスしてくれる税理士かどうかを
見極めてから相談をするようにしたいものです。
そして、最後に。
みなさんの顧問税理士にビジョン実現の手助けをしていただくために、
税理士との間で今から行なっておいていただきたいことがあります。
それは、
1年、3年、10年という中長期スパンのビジョンを
税理士に話し、考え方を共有しておくことです。
当然ながらコンサルタントや税理士などの専門家は、
知っている情報の範囲内でしかアドバイスができません。
あなたの助けとなってくれる人に、あなたの過去と現状だけではなく、
未来のことについても情報をインプットしておきましょう。
それによって、ちょっとした相談をした際にも
あなたの意図がきちんと伝わるようになるはずです。
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▶︎核心をつく質問をする為には「なぜ?」と相手に考えさせること