上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
相手に目線を合わせる工夫。経営者目線、スタッフ目線、お客さん目線の使い分け
2022.01.22 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方安心安全ポジティブな場づくり着眼点
同じことを言うにしても、お客さんに伝える場合と
身内のスタッフに伝える場合とでは、
伝え方を変えないと、誤解したり伝わらなかったりします。
今回は、その“目線の使い分け”についてのお話です。
立場が違うとモノの見え方が変わることがあります。
たとえば、院長が良いと思って力説していることが、
スタッフにはいまいちピンと来ないという体験は
誰しもあると思いますが、これも
立場の違いからくる目線のズレによるものです。
先日、ある歯科医院で、歯科衛生士の募集をしよう
ということになり、ホームページに募集記事を掲載するために
「医院のウリを言語化しよう」という話になりました。
私 「歯科衛生士に『あぁ、ここで働いてみたい』と
魅力的に感じさせる、医院のウリは何がありますか?」
院長「当院はレーザー治療においては自信があります」
私 「それはどんなメリットをもたらしますか?」
院長「麻酔を使わず治療ができて、治りが早く・・・」
私 「ちょっと待ってください。それは患者さんにとっての
メリットですよね。歯科衛生士の募集をするのが目的なので、
レーザー治療による歯科衛生士にとってのメリットは何でしょうね?」
院長はしばらく黙りこんでしまいました。そして、ポツリともらしました。
院長「今まで院長目線や患者目線で医院の魅力について
考えたことは何度もありましたが、意外とスタッフ目線で
考えたことがなかったことに気がつきました・・・」
私 「それは大きな気づきですね。では今初めて
衛生士の目線でレーザー治療のメリットを考えるとしたら、
何がありますか?」
院長「SRPにレーザー治療を併用することで、
4mm以上のポケットの数値が目に見えて改善されます。
つまり、自分が診ている患者さんの状態が良くなる過程に関われるので、
これは、衛生士にとっては達成感もあるし、やりがいにつながると思います」
同じことを言っていても、誰に向けて言うか
によって、切り口や表現は大きく変わるもの。
1つのものを、右から左から上から下から前から後ろから、
柔軟に見る目線を持ちたいものです。
「さらに理解を深めたい人はこちらの記事もオススメ」
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