上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
この先どうしたら良いかわからないと不安を感じた時の考え方
2024.06.07 執筆者:和仁 達也
「これ、この先どうなっちゃうんだろう?」と思った時の処方箋は、
そこで止まらず、もう一歩踏み込んで考えてみることです。
その具体例を紹介します。
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新たな挑戦をするときや、これまで経験したことがない決断に
直面したとき、頭に浮かぶ言葉トップ3に、これがあります。
「それをやって、もし上手くいかなかったら、
どうなっちゃうんだろう!?」
あるドクターから時間のやりくりについて相談がありました。
「本当は新たにやりたいことがあるのですが、
忙し過ぎてやれず、それどころか家族との時間も取れずにいます。
このままではマズイと感じているのですが、
何から手をつけたらいいのか、、、」
そこで、何にどれだけの時間を使っているか、を
紙に書き出してもらいました。
すると、複数の集まりに所属していて、その中でも役を与えられ、
会合や準備にかなり時間を使っていることが判明しました。
中でも、これまで8年間関わっている会があって、
「来年も副会長をやって欲しい」と依頼されているとのこと。
まさかと思いつつも、念のため
「それは受ける予定ですか?」と尋ねると、意外にも
「はい、そのつもりです」との返答。
以下、そのドクターと和仁の会話です。
和仁 :
「もし断ったら、どうなりますか?」
ドクター:
「そこをなんとか、と頼み込まれると思います」
和仁 :
「では、もしこう伝えたら?
『これまでこの会に恩返しをするため、役をやらせて
もらいました。そのため、子供達や妻と対話をする時間も
とらずにきました。
娘も中学生になり、ここで家族との時間を確保しないと
後で後悔すると気づいたので、来年以降は家族との時間を
確保するため、申し訳有りませんが、他の方に担ってもら
えないでしょうか?』と」
ドクター:
(しばらく考え込んで)「それなら理解してもらえると思います」
和仁 :
「でも、先生がその役をやらなかったら、
その会はどうなっちゃうと思いますか?」
ドクター:(黙って考え込んで)
「別に、何も起こらないと思います。別の人がやるだけですね」
「どうなっちゃうんだろう?」と思った時の処方箋。
それは、そこで止まらず、もう一歩踏み込んで考えてみることです。
すると、5割以上の確率で気がつくことでしょう。
「別に、何も問題は起こらない」ということに。