上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
肯定的な言葉選びをスタッフに促すには?
2024.10.22 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方安心安全ポジティブな場づくり着眼点
今日は、否定的な口癖があるスタッフに、肯定的な言い回しを促すヒントを紹介します。
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上司や同僚の発案に対して、すぐに「でも、、、」と反論したり、
「できない理由」すなわち“否定”から意見を始める人は、
どの職場にも一定数、見かけます。
おそらくその人は悪意があるわけじゃなく、
半ば口癖みたいなものかも知れません。
ですが、発案した人にしてみれば、
頭ごなしに否定された気分になり、いい気分はしないでしょう。
さらに、その場の雰囲気も重たくなってしまいます。
ましてや、周りに影響を与えるリーダーであれば、
否定的な言葉ではなく、なるべく肯定的な言葉を使ってもらいたいものです。
先日、ある歯科院長から次のような相談を受けました。
「リーダーが、すぐに『無理!』『できません!』等と
否定的な言葉を多用して、場の空気を悪くしています。
本人は無意識みたいなのですが、どうしたら改善してもらえるでしょうか?」
そこでわたしがコンサルタントとしてとったアプローチは、
その人に個人的に注意するのではなく、スタッフ全員に対して、
「言葉選び」の大切さを伝えることでした。
具体的には、わたしがミーティングの司会役を担当して、
「何気なく使っている言葉が、潜在意識にどんな影響をもたらすか」
について解説した上で、
「よく聞く典型的な否定語を5つリストアップして、
いかに肯定語に置き換えるか?」をワーク形式で
各自に考えて書き出してもらいます。
ここで、
いきなり発表してもらうのではなく、まずはノートに書いてもらう
のがポイントです。
すると、例の否定語の多いリーダーも、ちゃんと
肯定語に置き換えてノートに書き出していました。
紙に書き出す行為は、他人にどう評価されるか、
を気にせずに、素直に考えることを促します。
司会者は、その場にいたスタッフが何かしら書き出したのを
確認した上で、発表してもらいます。
ここで大切なポイントは、対象者の否定的な口癖を含む、
「あるある感のある否定語」を5つ選ぶこと。
そのワークの中で、
否定語と肯定語のパターンを意識化してしまったので、
その人は次からは否定語を無意識には言いにくくなるのです。
つまりこれは、「無意識の意識化」です。
行動習慣を変えるはじめの一歩は、この「無意識の意識化」から。
それを、相手を否定や攻撃する形ではなく、
安心安全ポジティブな場の中で促すと、素直に変化することがあります。
心当たりのある方は、試してみてはいかがでしょうか。
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