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上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術

スタッフに採用面接を任せる際の落とし穴とは?

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2025.02.07 執筆者:和仁 達也

 

採用面接において、「選ぶ基準をどこまで具体化するか」について
考えさせられることがあったので共有します。

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スタッフに採用面接の一部を任せていた、ある医院の話です。

そこでは、いきなり院長が面接をするのではなく、
まずチーフ衛生士が面接をして、合格と判断した人を
院長が面接して決定する、というプロセスでした。

一緒に働くスタッフの目線と、雇用主である院長の目線の
ダブルチェックであれば、最適な人を選べるだろう、
という判断のもとのやり方です。

 

以前はそれで順調だったのが、このところ、スタッフが患者さんとの間で
トラブルを起こして退職するケースが立て続けに起こりました。

その原因は1つではなく、
「そもそも採用のプロセスにも課題があるのではないか」
という話になりました。以下、院長とわたしの会話です。

 

和仁
「チーフ衛生士が応募者を面接する際の選定基準はありますか?」

院長
「はい。明るさ、コミュニケーション、服装や雰囲気、
今まで頑張ってきたこと等を聞いて、チーフには判断して
もらっていますし、わたしも大体その基準で判断しています」

和仁
「なるほど。“視点”は明確ですね。では、その視点の具体的な
“中身”はどうでしょうか。例えば、“コミュニケーション力がある”
とは具体的にはどんな状況をさしますか?」

院長
「(しばらく沈黙して)え〜っと、ちゃんとしゃべれること、かな?」

 

この会話からわかったことは、その医院の中で採用時の
“視点”はあるけど、“具体的な中身”つまり、
言葉の定義が不明確だということでした。

 

たとえば

「恥ずかしがらずに、ちゃんと相手に伝わる大きさの
聞き取りやすい声でしゃべれる」

ことを“コミュニケーション力がある”と判断する人がいます。

一方で、

「患者さんの真意をくみ取ろうとしながら、話を聞ける」

ことをそれと判断する人もいます。

しかし、その両者は、まったく中身が異なりますよね。

ちなみに、その医院では「ちゃんとしゃべれるかどうか」に
フォーカスしすぎて、相手の意図を汲み取ろうとしない人を
採用していたようでした。

 

コミュニケーションに課題を感じたら、まずは
「言葉の定義」を整えることからやってみると、
思わぬ落とし穴に気づいて、改善のヒントが見つかるかも知れません。

 

「さらに理解を深めたい人はこちらの記事もオススメ」

▶︎成り行き任せの面接を脱却して、優秀な社員を求人採用するために「スタッフ採用面接」の“型”をつくる!

 

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  • 和仁 達也

    ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1999年に27歳で独立、月1回訪問・月額30万円以上の顧問先を複数抱える。継続期間は平均10年で、20年以上の支援先も。この高額報酬で長期契約が続く【パートナー型】コンサルティングを学びたいコンサルタントや士業が養成塾や合宿に1,000人以上参加。2015年に日本キャッシュフローコーチ協会を設立。CFコーチの育成と普及に注力。著書に「年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書」他多数。

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