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歯科医院の脱★ドンブリ経営 実践ストーリー

患者さんが自然とリピートする収益が上がる検査表の渡し方

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2018.08.28 執筆者:和仁 達也

歯科医院の場合は、顕在需要と潜在的な需要があります。

顕在需要は虫歯などの痛みですよね。

この場合は、いますぐ客となりますが、メンテナンスは患者様が必要性を感じてくれた時に来院してくれるものになります。

スタッフが定着していた時は、メンテナンスでの来院は獲得できたはずなのに、最近スタッフの入れ替わりがあって新人が入ってきた途端にメンテナンスの患者さんが減ってしまった!

何も変えていないはずで、ちゃんと検査表も患者さんに配っているはずなのになんでだろう?

いつもと変わらないはずなのに、スタッフの入れ替わりで急にメンテナンスの患者さんが減ってしまった!

このような相談はたまにあります。

「この不景気の影響か、このところメンテナンスの患者さんが伸び悩みなんですよね・・・」

今日は毎月1回の定例ミーティングの日。加藤院長は、院長室で資料を広げながら、経営キャッシュフローコーチの和仁に相談を持ちかけた。

「ウチの医院では、デンタルXという絵で見てわかる検査表を3年前から患者さんに配り始めて、それはとても好評だったんです。自分の口の中がどうなっているかがわかると、歯の健康への関心も高まりますしね。そのおかげもあって、しばらくは定期メンテナンスに来院する人も増えていたんですよ。ところが、ここ半年ほど新しいメンテナンス患者が減ってきているようなんです。やっぱり不景気のせいですかね?」

経営キャッシュフローコーチは、しばらく資料に目を通すと、質問を投げ返した。

「この1年でスタッフの入れ替わりが何人かありましたね?患者さんへの対応に何か、変わりはありませんか?」

「ええ、たしかにベテランのスタッフの結婚退職があって、2人ほど新人を採用しました。頑張ってくれてはいますが、まだ経験も浅いので、一杯いっぱいな様子ですね。患者さんとの会話にも余裕がないというか」

「なるほどね・・・」

経営キャッシュフローコーチは思い当たるフシがあったようだ。

「院長、お昼休みに全スタッフを院長室に呼んでいただけますか?その際に、初診の患者さんに配っている検査表のサンプルも持ってくるように伝えてください」

*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

「失礼しま~す」

あわただしい午前中の診療が終わり、スタッフがそろって院長室に入ってきた。
勤務歴3年以上の衛生士が1人と、社会人歴半年の衛生士2人、そして受付スタッフ1人。

簡単な挨拶をかわすと、キャッシュフローコーチは本論を切り出した。

「今、初診の患者さんと定期健診をしている患者さんに検査表を配っていると思うんですが、手渡すときに、どんなことをしゃべっていますか?」

「え?」

社会人歴半年で同期入社した衛生士2人が、お互いの顔を見合わせた。気まずそうな沈黙を、照れ笑いでごまかしていた。スタッフの入れ替わりの際に、その引継ぎができていなかったようだ。

経営キャッシュフローコーチは、「なるほど」とつぶやきながら話を始めた。

「これはある歯科医院で分かったことなんですが、この検査表を『またおうちで見ておいてください』とだけ言って手渡した場合と、衛生士がその場で2~3分ほどポイントを解説した場合とで、メンテナンスに来院する確率が3倍以上違ったんです。

つまり、絵を見せながらポイントをついた解説をしてあげることで、患者さんは自分の口腔内への関心と理解度が高まって、ちゃんと健康な状態をキープしようというきっかけがつくれた、ということです。

その結果、治療が終わったあとに『次からは定期メンテナンスに移りますね』とドクターから言われた際に、治療からメンテナンスに移行できる人の割合が増えたんです。

ただ誤解しないでくださいね。これは、10人中10人がメンテナンスに来るという意味ではありません。そもそも、何もしなければ、メンテナンスのために通う人は10人中0人です。そんな中で、検査表を手渡すことで10人中1人がメンテナンスに通う可能性が出てきたんです。

さらに、ただ手渡すだけじゃなくて、その検査表を一緒に見ながら、“重要かつ印象深いポイント”を手短に伝えることで、10人中3人がメンテナンスに通ってくれるようになったんです。
『たったの3人か』と思うかも知れませんが、1人が3人になるということは、3倍の変化です。定期メンテナンスは3~6カ月に一度来院するリピート売上になるので、その違いは当然ながら医院の収益に大きく影響してきます。特に1年、2年、3年と時間が経つにつれて、その収益は累積していきますから。理解できますよね?」

「うん、たしかに」加藤院長は大きくうなずいた。

「つまり、『せっかく手渡すなら、なるべく効果的に手渡そう』ということです。
さて、この検査表には主に①虫歯の状態、②ポケットの状態、③磨き残しの状態、の3つが絵で表示されていますね。その中で、次の点を強調して指で出し示しながら伝えてみて欲しいんです」

「つまり、自宅で自分でケアできることと、医院で専門家が専門器具でケアすることの役割分担があることを知ってもらい、『虫歯の完治、ポケット3mm以下と磨き残し20%未満のキープ』を目指すという目標値を示すのです。具体的な数値は、人を動機づけるきっかけを与えてくれますから。

繰り返しますが、はじめから完璧を目指さなくていいんです。メンテナンスに移行する患者さんが10人中1人から3人になっただけでも大きな進歩なんです。

また、人は新しく知ったことは誰か人にしゃべりたくなったりするものです。なので、ちゃんと本当に伝わると、自宅で家族に検査表を見せながらしゃべる人も出てきます。すると、結果的に家族の方が来院するなんてケースも出てきます。これは、新規患者の獲得になりますから、医院の売上にも貢献しますよね。もっとも、このトーク内容は、現場の実践を通してどんどん改良していただいて結構です」

院長とスタッフはうなずきながら、顔を見合わせた。
いままで検査表を見せながら何を言えばいいのかわからなかったスタッフも、具体的にポイントを教えてもらったことで、会話のコツがつかめたようだ。

日頃、キャッシュフローコーチが口癖のように言っていた「コミュニケーションが価値を生み出し、価値のあるところにお金が流れてくる」という意味が、ちょっとわかった気がした。

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▶︎接客力の向上があっても接客力が生かせるオペレーションになっている?

今回のレッスン

◎プラスαの一言を添えることで、伝わり方が変わり、行動が変わる。

◎具体的なセリフを用意して、スタッフに教えてあげる。そして、そのトークは現場の実践を通して、どんどん改良していけばよい。

◎的を得たコミュニケーションが価値を生み出し、価値があるところにお金が流れる。

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  • 和仁 達也

    ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1999年に27歳で独立、月1回訪問・月額30万円以上の顧問先を複数抱える。継続期間は平均10年で、20年以上の支援先も。この高額報酬で長期契約が続く【パートナー型】コンサルティングを学びたいコンサルタントや士業が養成塾や合宿に1,000人以上参加。2015年に日本キャッシュフローコーチ協会を設立。CFコーチの育成と普及に注力。著書多数。

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