上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
伝えたニュアンのズレを先取りする対話法とは?
2019.04.23 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方安心安全ポジティブな場づくり
言っても思った通りにやってくれない部下。
きちんと「〇〇をお願い」と伝えたはずなのに、部下は、やりました!と報告はあるものの、
こちらがやってほしい通りにはしてくれない。
全然できてないよ!と部下にいうと、不満げな顔をされる。
上司が部下に対して不満を抱く理由の1つに、
「依頼されたとおりの仕事をしてくれない」
ということがあります。
「彼女は、全然言われた通りにやってくれない!
勝手に解釈をさしはさんでしまって・・・。
わたしが言ったことを全然聞いていないんだから!」
このようなすれ違いが度々続くと、徐々に社内の雰囲気が悪くなります。
まず、依頼をする側である管理職やリーダーなどの上司が、
ストレスを抱えます。
次に、その失敗によって評価を下げられてしまう本人も、
自己嫌悪の入り混じった嫌な思いをします。
でも、依頼されたスタッフ自身も、
決して悪気があるわけではありません。
単に、まだ仕事の全体像が見えていないので、
言われたことの意図を理解しきれなかったり、
あるいは緊張のあまり重要なポイントが抜け落ちて
しまったりするわけです。
そこで、そのような失敗を何度も繰り返さず、
最小限に食い止めるちょっとしたコツをご紹介しましょう。
それは、上司が部下に依頼や指示をした後、
たったひと言を最後に付け加えるのです。
「今回お願いしたことを、復唱してもらえる?」
たったこれだけです。
依頼を受けた本人に声を出して依頼内容をオウム返し、
つまり復唱させるのです。
すると、何が起こると思いますか?
「聞き漏らしていること」
「理解していないこと」
「重要と思っていないこと」
は言葉にできません。
したがって、依頼する側が
「あぁ、ちゃんとわかってもらえていないなあ」
と前もって気づくことができ、そこをフォローできるのです。
それまでは部下の仕事が終わってから
「いや、そうじゃなくて!」と指摘していたことが、
部下が仕事に取り掛かる前に指摘ができるので、
二度手間が省けます。
部下は叱られずに気持ちよく仕事の完了を報告でき、
上司は気持ちよく「ありがとう」と言えるようになります。
「でも、面と向かって“復唱して”なんて言うのは、なんとなく抵抗がある」
という人もいるかも知れませんね。
そう、大切なことは、あらかじめ
「理解のズレがあると、お互いが困るので、
それを予防することは大切だよね」
という共通意見をつくっておくことです。
そこで、その簡単な方法を1つ。
まずは、この記事をスタッフ全員で読みまわして
感想を伝え合うことからやってみては?
「さらに理解を深めたい人はこちらの記事もオススメ」
▶︎何度言っても変わらない人には、現場を見せてイメージさせる。