上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
やろうと思ってもできない時にはその先に、どんなワクワクするいいことがあるかを考えること!
2021.11.07 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方安心安全ポジティブな場づくり着眼点
やろうと思っているのにできない。
わかっているけどできない。
あと5分したらやろう!
このTVを見てからやろう!
など自分への言い訳を考えてしまって結局なかなか取りかかれずに
「あぁ今日もできなかった….」と罪悪感を感じたことはないでしょうか?
やらなきゃいけない、でも面倒くさい。
これは誰しも感じることだと思います。
もっとすぐに行動できるようになりたいけど
どうしたらいいのだろう?と考えている人もいると思います。
そこで、今回はやろうと思っていることを
先送りしないコツをご紹介します
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マニュアルづくりをスタッフに任命していた、
ある歯科医院での話です。
そこでは、
「快適な医院環境づくり」
「明るく気配りのある接客対応」
「安全でスピーディーな診療業務」の3つの視点で、
スタッフが自分で判断して動けるようにしよう、
という意図で、マニュアルをつくることになりました。
ところが、院長がミーティングで号令を出して
1カ月経っても、ほとんど進展がありません。
理由を数人のスタッフに尋ねると、皆、同じ返答でした。
「すみません、忙しくてつい、先送りしていました」
院長は内心で腹を立てつつも、
「自分が優しすぎるのがいけないのか、
もっと厳しく接しなければいけないのか」
と葛藤していました。
いっぽう、話は変わりますが、
その院長は1つ大きな仕事を抱えていました。
それは、医院の法人化の手続きです。
膨大な書類を期限までに仕上げることを税理士から指示され、
「早くやらなくては」と気になりながらも、
まったく手をつけていませんでした。
なかなか腰が上がらない理由を尋ねると、
「それをやった先に、どんなワクワクすることが
待っているのかイメージできていない」
ようでした。
そこで、
「法人化の手続きが終わると、どんないいことがありますか?」
と尋ねると、
「お金の使い方の公私のメリハリがつく」
「福利厚生がちゃんとして、スタッフの募集採用がやりやすくなる」
「節税効果がある」
「それなりの公的な立場になったという自覚ができ、うれしくなる」
などが上がりました。
それを言いながら、先ほどまで憂鬱そうに曇っていた
院長の表情がだんだん明るくにこやかに変わっていきました。
そのとき、院長はハッとした顔をして言いました。
「もしかすると、
スタッフも今のわたしと同じなのかも知れません。
マニュアルをつくる、という日常業務とは別の
面倒くさいことをやることで、どんないいことがあるのか、
イメージできていなかったのだと思います。
『新人が入ったときの教育の手間が省ける』
『院長に指摘をされるまでもなく、自分で判断して気分良く仕事ができる』
『患者さんに喜ばれて、感謝されて仕事のやりがいが増す』
『仕事が早くなって、早く帰れる』
など、マニュアル運用後の世界をもっと共有することが大切ですね」
自分に起きていた出来事を、スタッフのことに
置き換えて気づきを得た、この院長の感性はすばらしいと思いました。
目の前の仕事を億劫に感じたら、その先のワクワクを考えてみましょう。
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