上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
一人で集中する時間を邪魔されない予防策。
2022.12.07 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方安心安全ポジティブな場づくり着眼点
一人で集中する時間を守ることは、職場環境に
よっては難しいことです。
特にリーダー的な役割の人は部下から相談される
ことも多く、悪気なく声をかけられやすいからです。
しかし、時には一人で集中する時間を邪魔されずに
確保したい時もあります。
その予防策を歯科医院の事例で紹介します。
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診療行為はとても集中力を要する仕事です。
そしてそれは患者さんを前にしている時だけではなく、
その事前の準備やシミュレーションのときもそう。
そして、考えを整理したり深く掘り下げるなど、
どっぷりと思考したいこともあります。
しかし、そんなことをしているときに他のスタッフが
声をかけてきて、思考が中断され、思考が進まずイライラする
院長やチーフスタッフは少なくないようです。
なぜそんなことが起こるのでしょうか?
それは、この「どっぷりと深く思考する」という行為自体は、
周りから見ると、
「単にボーとしているだけ」
に見えるからです。
またこの思考を邪魔されるのも、たまのことであれば
いいのですが頻繁にあると、イライラがつのり、
ついスタッフに対して声を荒げてしまったり、
イライラオーラが院内に充満するなんてことも。
これではお互いに不幸ですね。
これを予防するには、どうすればいいのでしょうか?
それは、スティーブン・R・コヴィー著
「7つの習慣」で言われている
「緊急ではないけど重要なこと(=第二領域)」
を行うクオリティタイムの大切さを共有する
ことが1案です。
人は、緊急性の高いことに目を奪われがちですが、
ややもすると重要性が低いことに時間を注いでしまう
ことがあります。
だからこそ、緊急性が低くても重要度の高いことほど
優先的に行う必要があります。
それは、院長とスタッフそれぞれにとって
内容が異なるのでお互いに共有し、
その時間を尊重していくのです。
たとえば、院長にとっては、
「週末に参加したセミナーのとりまとめ」
「新サービスとしての、歯周病治療のシステム構築
(機材調達、やり方、仕組み、価格設定)」
「リコール説明法の改善案の整理」
「医院としての一貫性のある予防のシステム構築」
「就業規則の見直しに伴う、医院のマニュアルのアップデート」
「給与システムの不明瞭さや福利厚生の改善」など。
そして、スタッフにとっては、
「技術向上のための専門知識の習得」
「認定衛生士の取得に向けた勉強」
「予防に対する啓蒙(年数回)行事の企画や準備」
「院内症例発表会の準備」
などがあるかもしれません。
この「第二領域」の存在を知ること、
そしてお互いにどんなことが第二領域に当てはまるか、
を共有することが、お互いの第二領域を尊重する
初めの一歩になるのではないでしょうか。
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