上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
スタッフ募集で人が集まらないときの注意点。
2023.06.22 執筆者:和仁 達也コミュニケーション安心安全ポジティブな場づくり求人採用着眼点
人不足の今、スタッフを募集してもなかなか集まりません。
そんな時に、いかに探し、迎え入れるかにばかり目を奪われがちですが、
見落としてはならない視点があります。
今回はそれをある歯科医院の事例でお伝えします。
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スタッフの募集をしていても、なかなか思ったように応募がない時があります。
こちらとしては、スタッフ募集の案内のホームページもつくり、
求人サイトにもリンクづけも完了。
ページには一定のアクセス数はあるものの、問合せにまで至っていない。
一方で、日々の診療は人手不足の中、みんな忙しく疲弊しがち。
あるスタッフは、「いつになったら増員してもらえるのですか?」と
半ばクレーム気味に言ってくる。
こちらだって何もしていない訳じゃないが、先の見通しが立たない
中、「まあ、もう少し頑張ろう」と曖昧に励ますしかない。
「院長として、なんとかしてやれないものだろうか・・・」
そんな漠然とした不安に駆られている院長は、
キャッシュフローコーチに相談を持ちかけました。
「やれることは手を打っているつもりですが、
見落としていることがありそうな気がして」と。
そこでキャッシュフローコーチは、院長に
「すでにやっていることと、これからやれること」
をリストアップするよう提案しました。
●すでにやっていること
・当院で働くことで得られる価値や、当院が望む理想のスタッフ像を
明快に伝えるホームページは完成して稼働している。
あとはこれを職場を探している衛生士の目に触れさせることが鍵。
・歯科専用の募集サイトで告知をし、ホームページもリンク済み。
後は待つのみ。
・大学の先生などの院長の人脈ルートで、求人があれば
紹介してもらうことも依頼済み。
●これからやれること
・来院患者さんに、「ウチで働くことに興味のある方がいたら、
紹介してもらえませんか?」と声をかけ、待合室に
「スタッフ募集」の掲示をする。
・その掲示物は、「医院への不満でスタッフが辞めたので、
人が足りない」みたいな誤解を与えないよう、
ポジティブな理由を添える。
例えば、(スタッフの産休のため、新たな衛生士2名を募集しています。
詳しくは受付に)というように。
ここまで思考整理をして、院長はあることに気づきます。
それはつまり、すでにやっていることがいくつかあるので、
それは「結果を待つ」のみ。
そして、「これからやれること」は、
スタッフの協力も得ながら、1つ1つ「動く」のみ。
大切なのは、スタッフにその状況をどう伝えるか。
これから新たに行動する”攻め”と、
あせらず相手からの反応を待つ”守り”の両輪で
院長がちゃんと考えている進捗報告を、スタッフに伝えること。
それが伝われば、
「いつまでもこの忙しい状況が続く訳ではない」と希望が持てるからです。
逆にそれを怠ると、先の希望が見えず、
「この(人不足で)苦しい状態がずっと続く」
と思い込み、退職を申し出てくるかも知れません。
現状と先の見通しを共有することは、仲間に希望を与えます。
人手不足の中を頑張ってくれているスタッフへの進捗報告、
できていますか?
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