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歯科医院の脱★ドンブリ経営 実践ストーリー

お金について、経営者が学ぶべきことと学んではいけないことの違いとは?「医療だけでなくお金も学ぶ必要がある」と気づいた人へ。

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2021.10.15 執筆者:和仁 達也

 
業種に関係なく、経営者であれば
会社の経営の舵取りをする上で、お金の流れを理解することが必要です。

とは言え、「経営者がお金について、何を学ぶ必要があるか」という
本質をつかめないまま財務の専門書に目を通し、
的外れな努力をして、苦手意識を払拭できない経営者も少なくありません。

そこで今回は、歯科医院を開業する院長が、
具体的にどんな学びを必要とするか、をストーリー仕立てで
お伝えします。

キャッシュフロー経営を十分理解されている方も、
基本の振り返りのつもりでご笑読いただければ幸いです。

 
******************************

 
今日は、キャッシュフローコーチの和仁による
「脱★ドンブリ経営セミナー」が行われていた。

1年後に歯科医院の開業を控えていた伊藤は、「医療だけじゃなく、
ちゃんとお金とのつきあい方も学んだ方がいい」との先輩ドクターの勧めで、
初めて医療分野以外のセミナーに参加していた。

伊藤の心配ごとはズバリ、
「お金について何をどのように学べばいいのか、がわからない。
漠然とした不安で、日々、エネルギーが消耗している」
ということだった。

「ドクターとは言え、開業して院長になるなら、
経理くらいは知っておかなければならない」

なんて聞かされて、本屋で簿記3級のテキストをパラパラっと見たけど、
見慣れない専門用語ばかりでさっぱり頭に入ってこなかった。

一方で「別に経理部長になるわけじゃないんだから、
院長は経理なんて必要ないんじゃないか?」という気もする。

と同時に、

「とは言え、ウチは大きな会社と違って、
経理部長を雇えるわけじゃない。院長がドクターであり、
社長であり、経理部長も兼任するんだから、
やっぱりお金のことはわかっていないとダメなんじゃないか?」

という疑問も湧いてくる。そんな時に、
お金の悩みから解放されて、
理想の医療に専念できる方法がわかるから」
と紹介されたのが、このセミナーだった。

講師の和仁は登壇するなり、いきなり参加者に質問を投げかけた。

 
「さて、経営数字の話をする前に、1つ質問です。

「お金の話を、難しくしゃべるコツ」があるのですが、なんだと思いますか?

「わざわざ難しくしゃべるって、どういうこと?」
って思われるかも知れませんね。

僕の目には、税理士や財務キャッシュフローコーチをはじめとする
お金の専門家が「お金の話を難しくしゃべるコツ」を
フル稼働しているように見えるんです。

なので逆説的ですが、「お金の話を難しくしゃべるコツ」を理解することで、
反対に「お金の話をわかりやすくしゃべるコツ」を知ってほしいと思うんです。

僕が思うに、お金の話を難しくするコツは、
ずばり『正確さを追求する』ことです。

正確に伝えようとすればするほど、お金の話はどんどん難しくなります。

逆に言えば、正確さを手放せば、とたんに話はわかりやすくなります。

たとえば医院の数字も、「7千1百5十万円」と言われるより、
「ざっくり7千万円強」と言われたほうがわかりやすいですよね。

なので、今日のセミナーでは、正確さよりもわかりやすさ優先で
お話をしていきます。

 
そもそも院長は、経営判断においては正確なことを知りたいのではなく、
重要な大幹を早く知りたいのではないでしょうか。

では「どうしたら分かりやすくなるか?」と言うと、
木で例えると、大幹だけ残して枝葉をバッサリ削ぎ落とすことです。

この枝葉を削ぎ落として重要な大幹の部分だけを残せば、
途端にわかりやすくなります。

ここで「じゃあ削ぎ落として良いところと、
残しておくべきところの違いは何か?」という、
線引きの基準が重要ですね。

そこで質問です。
「経営者が学んでおくべきお金の話」とは何でしょうか?

あるいはひっくり返すと、「経営者が学ぶべきではない」、
削ぎ落とすべき事とは何でしょう?

これをわかっていると、お金の話はずいぶん簡単になるので、
少し考えていただきたいと思います」

 
伊藤はさっぱり答えが浮かばず、講師の話に注目した。和仁は続けた。

「経営者が「学ぶべきではないお金の話」には、2つあります。

1つは、
「これはどの科目に振り分けるべきでしょうか?」
「貸方と借方はどうなるでしょうか?」みたいな
「専門的過ぎる仕訳けの話」です。

これは税理士や経理担当者が学ぶべきことであって、
医院で一番時間給の高い(であろう)経営者が学ぶべきことではない。
任せれば良いことです。

 
2つ目は、「専門的過ぎる税金の話」です。
これも税理士に任せましょう。

税法は毎年変わります。それを経営者が追いかけていたら、
本業に使う時間が奪われてしまいます。

なので、経営者はこの2つは削ぎ落としてOKです。

では経営者が「学ぶべきお金の話」とは何か?
それは、「経営判断につながるお金の話」です。

たとえば、
「今、新たに採用するスタッフは2人か3人か、どちらがベターか?」

雇う人数によって利益が変わります。
単に人件費が増えるだけでなく、それによって診療できる患者数が
増えて売上も増えることもある。

仕事が忙しくなってきたから、人が多い方が売上も増やせそうだが、
いったん採用したら中長期的に雇い続ける義務も発生する。

すなわち、今年の人件費が増えるだけじゃなく、
来年以降にも影響するので、
「中長期的にみて、当社はスタッフが何人で
人件費はいくらがベストなのか?」
という経営判断が必要になります。

あるいは、
「ウチの医院の借金の上限は?
いくらまで借りても大丈夫なのか?」

たくさん借りれば資金繰りは楽になるかも知れませんが、
借りたものは返さなきゃいけない。

あとで返さなければいけないことを考えると、
必要以上に借りるのは危険ですよね。

しかも、借りただけ利息も払わないといけないので、
固定費も増え、利益を圧迫する。

 
さらには、「新年度の売上目標は、いくらにすべきか?」

根拠も無く、「去年は5千万円だったから、まぁ1割くらい増やして、
5千5百万円ぐらいでどうかな」と、過去対比でなんとなく決める人も
少なくありません。

これだと、なぜそれを達成する必要があるのか、が院長自身が
納得できていないので、経営環境が厳しい状況だと、
踏ん張りが利かないかもしれないですね。

 
そこで、「根拠のある売上目標の立て方」
院長は知っておく必要があります。

そのような、経営判断につながるお金の話、
院長はどこで学べるのでしょうか?

義務教育には入っていないので、小学校や中学校で習うことはありません。

大学で経営学部に入れば、財務分析論は習うかもしれませんが、
医学部や歯学部では残念ながらそれらを学ぶ機会はありません。

よって、開業してから、失敗から徐々に学び、
気づいていくのでしょう。

その学びのペースと成長スピードが噛み合っていればいいのですが、
急成長する医院だと、扱う数字の大きさに社長の経営数字力が
追いつかなかったりします。

その結果、「気がつけば莫大な借金を背負ってしまった」という院長も、
わたしは長年のコンサル経験の中で数多く見てきました。

 
だからそれを教えて気づかせてくれる存在が院長の身近にいたら、
院長はもっと本業の医療に集中できるだろう、と考えました。

そんな、経営判断につながるお金の話を伝える専門家が必要だと
感じています。今日みなさんにお伝えしたいのは、まさにそこです。

「院長に必要な“経営判断につながるお金の話”だけを、
学んでいただきたいと思います」

伊藤は、ようやく講師の言っている意図を理解した。

どうやら、これからの話は、それほど難しくはなさそうだ。
それに、単なるお勉強ではなく、実際の医院経営に使える
実践的なもののようだ。

伊藤は期待感が高まり、背筋を伸ばした。

 

【今回のレッスン】

◎ 院長が学ぶべきは、「経営判断につながるお金の話」であり、
 具体的には次のような問いに答えられる知識が必要である。

 ①「今、新たに採用するスタッフは2人か3人か、どちらがベターか?」
 ②「また、中長期的にみて、当社はスタッフが何人で人件費はいくらがベストなのか?」
 ③「ウチの医院の借金の上限は、いくらまで大丈夫なのか?」
 ④「この設備を購入したら、何年で元がとれるのか?」
 ⑤「新年度の売上目標は、いくらにすべきか?根拠のある売上目標の立て方は?」

 

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  • 和仁 達也

    ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1999年に27歳で独立、月1回訪問・月額30万円以上の顧問先を複数抱える。継続期間は平均10年で、20年以上の支援先も。この高額報酬で長期契約が続く【パートナー型】コンサルティングを学びたいコンサルタントや士業が養成塾や合宿に1,000人以上参加。2015年に日本キャッシュフローコーチ協会を設立。CFコーチの育成と普及に注力。著書多数。

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