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社員を巻き込みビジョンを実現する キャッシュフロー経営って?

売上目標の決め方!10分で必達売上目標を算出する7つのステップ

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2019.07.01 執筆者:和仁 達也

売り上げ目標や事業計画を決めている企業は当たり前ですが多いのですが、
中小企業の中には数字に弱く、なんとなく売り上げ目標を決め、
その目標に対して「どうやって達成すればいいのか?」
と頭を悩ませるといったことが多いように感じます。

そこで、今回は、売上目標の決め方についてお話しします。
みなさんは、売上目標をどのように決めていますか?
「どうも会社の数字がわからなくて、
対外的にも社内的にも困っているんです。
わが社は、一体、売上がいくらあればいいのでしょうか?」

わかりました。では、目標を決める上で、
とってもカンタンな考え方をお話しします。

ところで、前回の記事でもお伝えした
「キャッシュフロー経営の3つの定義」のうち、
3つ目を覚えていますか?

「え~っと、『逆算思考で目標を決める』でしたね」

そうです。ここではその考え方を利用します。

特に、これから独立される人、新しく事業を
立ち上げる人はよく聞いてくださいね。

ずばりひと言で言うと、お尻から逆算で根拠を積み上げる、
つまり「いくらのお金を会社に残したいか」
というところから発想するということです。

そこで、これから「10分で必達売上目標を算出する7つのステップ」
をお伝えしましょう。

 

10分で必達売上目標を算出する7つのステップ

①
まず「借金返済額+設備投資額(共に1年間の)+貯蓄したい金額」
を算出してください

②その額の約2倍が必達利益目標ですね
(税金で半分近く取られますから)

③その利益に人件費を加えた金額は稼がなければいけません。
そして、業種にもよりますが、実は人件費と同じくらい、
その他の固定費がかかるものです

④つまり、人件費の2倍が固定費予算です

⑤それを必達利益目標に加えた金額を稼ぎましょう。
これが必達粗利目標です

⑥さらに、仕入や外注費のように売上と連動して
増減する変動費を加えてみましょう
具体的には、必達粗利目標を粗利率で割り算します

⑦できましたか? それが必達売上目標です

「え? こ、こ、こんなにカンタンなことなのですか?」

そうです。こんなにカンタンなことなのです。
かなり大雑把に言っていますが、大筋はこうです。

つまり、以前のこちら↓の記事で説明してきた、
「お金の流れ」を“逆算思考”でお尻から積み上げていけば
当然のように、売上目標は決まります。

「たった1枚の図で会社のお金の流れはすべてわかる!お金のブロックパズルとは?

 

もちろん、積み上げ式で出てきた売上目標は、
時に実現困難に思える数字だったりします。

そのときは再び固定費予算や返済・投資計画を見直して、
納得感のある数字を探るプロセスが必要になります。

いずれにせよ、根拠を積み上げて考えることができれば、
あとでいかようにも調整はできるのです。

利益目標と固定費の予算が決まると、
必然的に粗利目標が決まります。

粗利率が一定なら、売上目標も決まりますよね。

実際に簡単なケーススタディを用いて、
この発想で順番に考えていきましょう。
(理解しやすくするため、減価償却費は無視しています)

次に、これをもう少し具体的に、どのように
“逆算思考”すればいいか、を説明しますね。

まずは、「では、まず利益目標をどう決めるか?」からです。

 

まず利益目標を決める

会社に残したいお金、それから借金の返済、
設備投資などで必要なお金はいくらでしょうか?

「今年は、100万円を会社に残したい」
「借金のうち、今年返済しなければならないのは200万円だ」
「設備投資として、150万円を見込んでおこう」

では、税金を払った後で、これらのお金を残すには、
どれだけの利益が必要でしょうか?

「税引き後利益で450万円は必要なんだな。
税率40%として、利益目標は750万円(450万円÷60%)か」

 

利益を確保するために必要な粗利は?

さて、この利益目標を達成するために
必要な粗利はいくらになるでしょうか?

粗利は、固定費(人件費とその他の固定費)+利益です。

固定費はどれくらい必要でしょうか?

「人件費予算は、給与、ボーナス、社会保険などを
トータルすると、5000万円だ」

「その他の固定費は、4000万円だな」

「すると固定費予算は9000万円か」

「そこに利益目標750万円を足すと、
粗利目標は9750万円になるわけか」

 

粗利を確保するための必達売上目標は?

ここまでで、粗利目標が決まりました。

では、この粗利目標を達成するためには、
どれだけの売上が必要なのでしょうか?

「当社の粗利率は60%だ。
粗利目標9750万円を60%で割ると、
1億6250万円。これが来年度の必達売上目標か!」

その通りです。
この記事では「いかに現状を把握するか」に主眼を
置いているため、これ以上詳しい説明はまたの機会に譲りますが、
あとはこれに具体的な事情を加味して実態にあったものに仕上げ、
計画に落とし込み、運用していくだけです。

 

目標が決まったら、今すぐ行動!

売上や粗利、利益の年間目標が図に描けたら、
それを1カ月単位にブレイクダウンして図にしてみましょう。

そして、毎月の数字の実績が判明した時点で
その数字を図に上書きし、目標と実績のギャップに
焦点を当てるのです。

そのギャップが漠然としているうちは、
大して危機感も湧き上がってこないので、
ほったらかしでいられます。

しかし、目標と実績のギャップを数値化することで、
その深刻さはイヤでも目に入ってきます。

だからこそ、具体的な覚悟が生まれ、
アクションに移れるのです。

実はほとんどの経営者にとっては、
「どんな対策を打つか」を考える以前に、
「今すぐ行動しよう」と覚悟を決めるだけの
“理由”のほうが重要なのです。

その“理由”づくりのはじめの一歩は、
現状を正確に知り、どこを目指すかを具体的にすることです。

 

追伸、
この記事のイメージをよりわかりやすくつかむためには、
会社のお金の流れの全体図を把握しておくと、有利です。
その際は以前のこちら↓の記事が参考になります。

「たった1枚の図で会社のお金の流れはすべてわかる!お金のブロックパズルとは?

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  • 和仁 達也

    ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1999年に27歳で独立、月1回訪問・月額30万円以上の顧問先を複数抱える。継続期間は平均10年で、20年以上の支援先も。この高額報酬で長期契約が続く【パートナー型】コンサルティングを学びたいコンサルタントや士業が養成塾や合宿に1,000人以上参加。2015年に日本キャッシュフローコーチ協会を設立。CFコーチの育成と普及に注力。著書に「年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書」他多数。

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