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上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術

問題解決の糸口は、お互いの立場の違いからくる事情を受け入れること。

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2021.02.07 執筆者:和仁 達也

立場が違うと、相手の事情はわからないことが多いものです。

ドクターが歯科衛生士の仕事ぶりに不満を持ち、
一方で衛生士はドクターのやり方に疑問を抱く。

しかしお互いにそれを口にするのをためらい、
状況は平行線のまま、ということは少なくありません。

たくさんの患者さんでいつも賑わっているある医院で、
こんなことがありました。

入社して3ヶ月目の受付スタッフがあまりにタイトな
予約の入れ方をするため、診療が追いつかず、
患者さんを長々と待たせてしまうことに。

それが数日続いたある日、ある先輩衛生士が受付に注意をしました。

「今のペースで患者さんのアポを入れていたら、
患者さんの待ち時間がますます長くなるから、
ちょっと考えてくれない?」と。

しかし、そのようなタイトなアポの入れ方をしていたのは、
院長の次の指示によるものだったので、
受付スタッフは困ってしまいました。

「ウチの医院が経営的にちゃんと成り立つためには、
一日●人の患者さんを診る必要がある。
幸い、患者さんはたくさん来ていただいているから、
我々の手が早くなり、的確かつスピーディーに診療ができれば、
それは可能なはず。そのつもりで、ムダな空きができないように、
アポを入れていくように」

それを先輩スタッフに伝えて相談すればいいのですが、遠
慮して自分の中に抱え込む人は少なくありません。
同様のことが続いてストレスが積み重なったあげく退職してしまう、
というのもよく聞く話です。

そんな残念な事態を回避するには、どうすればいいでしょうか?

この医院では、事情を知った院長が、
受付スタッフと歯科衛生士を集めて、アポ帳とスタッフの
勤務シフト表を一緒に見ながら話し合いました。

すると、3人はある解決策に気がつきました。

・ 水曜日はバイトのドクターが多く、
また平日も午後3時以降はスタッフが多い。

・ ならば、均一にアポを入れず、スタッフの多い日時に
アポを多めに入れ、手薄な時間帯は
2割減のアポにするなど調整してはどうか。

・ 1日のアポ数が目標に届かない日があっても、
1週間トータルで目標達成できればOK。

このように当事者(この場合は3者)が
お互いの事情をテーブルの上に出し合った上で、
ベストな解決策を話し合う。

お互いの立場の違いからくる事情を理解した上であれば、
相手に対する避難や文句ではなく、
前向きで建設的な話し合いがしやすくなります。

解決したい問題が発生したとき、
それを意識して話し合ってみてはいかがでしょうか。

 

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  • 和仁 達也

    ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1999年に27歳で独立、月1回訪問・月額30万円以上の顧問先を複数抱える。継続期間は平均10年で、20年以上の支援先も。この高額報酬で長期契約が続く【パートナー型】コンサルティングを学びたいコンサルタントや士業が養成塾や合宿に1,000人以上参加。2015年に日本キャッシュフローコーチ協会を設立。CFコーチの育成と普及に注力。著書に「年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書」他多数。

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