上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
順番を間違えると、売り込み臭くなる!
2023.12.07 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方着眼点
先日、友人たちと某温泉旅館で体験した”残念な話”ですが、
歯科医院でもありがちな気づきがあったのでシェアします。
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そこは初めての旅館で、どんな雰囲気、料理、サービスなのだろうか、
とワクワクドキドキしつつ到着。駅から現地までの車の送迎、
外観からラウンジの受付、部屋に案内されるまでの数分間で、
「これはかなり期待できる!」と確信しました。
実際、料理もすばらしく、外観や館内の調度品のセンスも最高。
日本庭園には手入れの行き届いた緑と透明度の高い大きな池。
源泉掛け流しの岩風呂もゆったりとしていて、何度もつかりにいったほど。
トータルでかなり高いレベルの世界観を実現していて、
友人たちもが「ここは正解だったね!」と意見が一致しました。
ただ、そんな中で、振り返ってみたときに
1点だけ残念なことがあったのです。
それは到着後、部屋についてからの室内の説明のときのこと。
スタッフがメニュー表を見せながら話し始めました。
「夕食の献立の金目鯛の干物についてですが、当地は大変金目鯛が人気で、
とりわけ当館ではこのようにいくつかの種類があります」
わたしたちは、(うんうん、なるほど。この中からどれを食べたいか、
を今のうちに選んで欲しいんだな。まあ、準備の都合とかあるんだろうな)
と思いながら聞いていた。
すると、スタッフはおもむろにもう1つのシートを見せながら、話を続けた。
「これらの干物は、お土産にお買い上げいただくことができます。
こちらの注文シートに必要なものと個数をご記入になって、ご用命くださいませ」
「・・・。」
みんな口には出さなかったけど、心の中でこう突っ込みを入れていた。
「いきなり、売り込みかよっ!!」
干物の販売をすること自体が悪いんじゃない。
これが、もし夕食の後だったら違ったでしょう。
「あの美味しかった金目鯛なら、お土産に喜ばれそうだな」
と素直に感じられたかも知れない。
ただ、まだその価値を体感していないうちに宣伝されても、
言葉が素直に入ってこない。
彼は順番を間違っていたんです。
何を言うかも大切だが、どの順番で言うかも等しく大切。
歯科医院において患者さんのためになる提案も、
順番を間違えると売り込み臭く感じさせてしまうことがあります。
わたし自身も自戒したいと感じた出来事でした。