上司と部下のコミュニケーションギャップを解消するコミュニケーション術
年上の部下とのミュニケーション!言いにくいことをきちんと伝える”前置きトーク”とは?
2024.01.07 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方前置きトーク着眼点
今日は、長く良い関係を構築するために、
予め言いにくいことをきちんと伝えるコツを紹介します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
学生時代は、年齢とキャリアが連動するのですが、
社会に出ると中途入社する人もいるため、必ずしも年齢とキャリアが連動しません。
すなわち「この人はわたしより年上だけど部下」という状況が起こります。
この年上の部下との接し方で悩むドクターや衛生士長は少なくないようです。
特にそれは、医院独自のやり方や風土に反したことがあったケースにおいて、です。
注意したいけど、言い方を間違えると機嫌を損ねて、
その後の人間関係がややこしくなる不安がある。
かと言って、放置しておけば、問題は大きくなる一方。
一体、どうすればいいのか?
こんな不安の解決に役立つのが、
「入社間もない時期に伝える”前置きトーク”を用意しておく」
ことです。
ある歯科医院では、新たに入社するドクターに対して、
院長が「予め理解しておいて欲しい3つのこと」をリストアップし、
個別面談で伝えるようにしました。たとえば次のように。
「伊藤先生(仮名)が今後、当院で院長ともスタッフとも
気持ちよくつきあい、一緒に仕事をする上で、
理解して欲しいことが1つあります。
それは、ひと言で言うと、”安心安全ポジティブな場”を
つくることに協力して欲しい、ってことです。
実は過去に当院に勤務したドクターが、次のような言動をしていたんです。
まず、①「事前の了解なくウチのメニューにない特殊な診療をする」など、
自分のルールや価値観を優先することがありました。
これは困りました。
また、②『オレの方が年上だ、この業界ではベテランだ』感をチラつかせる
ことがあって、院長としてこれはやりにくかったです。
さらには、③院長の方針に反することを躊躇なくミーティング中に発言し、
場の空気を凍らせることあがりました。
これらは、すべて医院の場を壊す行為で、院内の雰囲気が悪くなり、
結果的に彼は居場所がなくなって、数カ月で辞めていきました。
それ以来、新しく勤務していただくドクターやスタッフには、
このことを伝え、”安心安全ポジティブな場”をつくることに
協力して欲しいと伝えるようにしています。
伊藤先生はこの話、理解していただけますか?」
これを先に伝えておけば、予防策になり、お互いが気持よく
接することができる。
まさに、「先に言えば説明、後で言えば言い訳」です。
前置きトーク1つで働きやすさは格段に違ってくるので、
試してみていただきたいと思います。