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歯科医院の脱★ドンブリ経営 実践ストーリー

医院の将来の方向性の決め方。移転、拡張、その判断は?

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2021.12.15 執筆者:和仁 達也

飲食店であれ歯科医院であれ、店舗ビジネスにおいて
一定レベルの成長をすると、次の展開を考え始めます。

具体的には、増築による拡張、移転による拡張、多店舗展開、
新規事業の立ち上げなど。

その選択においては、大きなお金の出入りが伴います。
そこで、その状況に直面したとき、どのように考えていけばよいか、
歯科医院の事例で紹介します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

加藤院長は、歯科大学時代の同級生である佐藤院長と
馴染みのバーで久しぶりの再会を楽しんでいた。

乾杯したビールを一気に飲み干すと、近況報告に花が咲いた。

ひとしきりお互いの医院が概ね順調にいっていることを確認すると、
佐藤院長がおもむろに相談を切り出した。

「実は、今のところはお陰様で借金もほぼなく、
スタッフも頑張ってくれていて順調なんだけど、
テナントで入っている医院の老朽化が気になっていてね。。。

ここ数年、手狭な感じもしていたから、この際、
思い切って移転して医院を拡張しようかと思っているんだけど、、、

どう思う?」

加藤院長はキャッシュフローコーチのコンサルティングを
受け始めてから、採算性を考えた先を見据えた経営で
医院を発展させていた。

お金の計算が苦手な佐藤院長は、そんな旧友の姿を見て、
よいアドバイスをもらえると期待しての相談だった。

「僕たちも今年で55歳で、まだ現役の時間は10年以上あるし、
それなりの投資は必要だろうね。

ちなみに、移転して拡張するなら、
いくらの投資を考えているの?」

佐藤院長は、待ってましたとばかりに、
カバンからファイルを取り出した。

「実は一戸建てでいこうと思っていて、
土地で7千万円、建物で7千万円。

後は当面の運転資金で1千万円として、
トータル1億5千万円くらいを見ているんだ」

加藤院長は渡された書類を見ながらつぶやいた。
(1億5千万円か、、、。思ったより大きな投資だな)

一通り書類に目をやりながら、
キャッシュフローコーチにいつも習っているように、
お金のブロックパズルを描き始めた。

「どれどれ、今の売上は1億円で、粗利が8千万円、
利益が1千万円か。

税引後利益に減価償却費を足して、
1年で返せる上限もちょうど1千万円。

この収支状況は、ここ3年くらい同じだっけ?」

加藤院長のメモ書きを覗き込みながら、佐藤院長は答えた。

「うん、微増ながら売上はこの3年は安定的に
上がってはいるよ。利益もだいたい同じ感じで」

ここまで聞いたところで、加藤院長は今まで自分が
キャッシュフローコーチに質問されてきたことを、
そのまま彼に投げかけてみた。

・佐藤院長は、何歳まで現役で活躍する予定か?

・仮にそれが、70歳までの15年だとしたら、
毎年1千万円を返済し続ければ、引退時に完済できる計算になる。
そこで重要なのは、これから15年間の収支の見通し。
横ばいか、上昇か、下降か?その状況次第で、返済計画が決まる。

・好材料は、医院の信頼が厚くて患者が増え続けているのと、
良いスタッフが揃っているので、安定的に売上は見込めるところ。

・懸念材料は、加齢による体力低下の中、
果たしてこのペースを維持・向上できるのか?

・また、仮に業績が横ばいでは、完済はできても、
退職金の積立までは至らない。となると
、引退時期をさらに引き延ばすか、毎年の利益を増額する必要がある。
その点は、人生設計上、どうか?

・佐藤院長には子供もおらず、引退時には医院は
勤務医に継承するか、M&Aで売却するなどの道もある。
その場合は、いくらで売れる可能性があるのか?
可能な範囲で専門家に試算してもらいたいところ。

・その場合、資産価値は土地と建物だけじゃない。
「通ってくれている患者さんこそが重要な価値」となる。
仮に勤務医が居抜きでこの医院を引き継ぐとなれば、
初月から売上が見込めるのだから。
その売却益が退職金となるかもしれないし、
売らずにドクターに貸して家賃収入をもらう道もあるだろう。

・いずれにせよ、この新たな医院で引退まで全うした後、
この医院の資産価値がどうなるか、も計算しておきたいところだ。

一通りの質問を受け、佐藤院長はそのすべてをメモに書き留めた。

「なるほど、そうやって考えていけばいいのか〜。ありがとう!
おかげで論点が絞り込めたよ。

少なくとも、自分がいかに楽観的に考えていたか、がわかった。
もっと、いろんな角度から検討しないといけない、ってことがよくわかったよ」

加藤院長はビールのおかわりをオーダーすると、
苦笑いしながら答えた。

「いや、えらそうに言わせてもらったけど、これもすべて普段、
僕がキャッシュフローコーチに言われていることなんだ。

僕たちは医療人だから、お金のことや経営のことは
どうしても考えるのを先送りしがちだよね。

でも、理想の医療をやり続けるには、
お金が回り続けなきゃいけないからね。

だから、僕自身も大きな投資をするときには、
『どんな条件を満たせば、いくらまでの投資が可能か?』
を自問するようにしているんだ。佐藤先生に言いながらも
半分は自分に言い聞かせているみたいなものでね」

 

【今回のレッスン】

◎移転や拡張など大きな設備投資をするときは、
『どんな条件を満たせば、いくらまでの投資が可能か?』をまず自問しよう。

◎仮に、これから15年間、現役を続ける場合、収支の見通しは横ばいか、
上昇か、下降か?その状況次第で、返済計画が決まる。

◎仮に移転や拡張をする場合、その新たな医院で引退まで全うした後、
この医院の資産価値がどうなるか、も計算しておく。

 

 「さらに理解を深めたい人はこちらの記事もオススメ」

 

▶︎医院の拡張を決断する前に考えておきたい!Part.1歯科医院を大型化する際のメリット・デメリット

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  • 和仁 達也

    ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1999年に27歳で独立、月1回訪問・月額30万円以上の顧問先を複数抱える。継続期間は平均10年で、20年以上の支援先も。この高額報酬で長期契約が続く【パートナー型】コンサルティングを学びたいコンサルタントや士業が養成塾や合宿に1,000人以上参加。2015年に日本キャッシュフローコーチ協会を設立。CFコーチの育成と普及に注力。著書多数。

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