良かれと思ったことが、なぜか上手くいかない人へ。
2024.01.04 執筆者:和仁 達也コミュニケーション伝え方着眼点
相手のためと思って、優しさからしたことなのに、
相手にとっても自分にとっても、損にしかならなかった。
そんなことって、時にはありますね。
例えば、次のような話、聞いたことはないでしょうか?
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セミナーやイベントを主催するビジネスを立ち上げたAさんが、
懇親会付きのセミナーを主催することになった。
対象は自分が主催する、趣味のコミュニティのメンバーたち。
順調に集客が進みホッとしていた矢先、思いがけないことが発生した。
料理のキャンセルは前日までなのに、
まさかの大雪で当日キャンセルが続出。
幹事のAさんは、「天候のせいで参加できない人がかわいそう」
とキャンセルを受け付けた。
その経済的なしわ寄せは幹事の取り分ではまかなえず、
後日に外部講師に講師料を減額交渉することで、
なんとか収支のつじつまを合わせた。
その結果、そのコミュニティのメンバーは
「ウチのコミュニティのイベントは当日キャンセルも可」
と勘違いしたのか、次の機会も当たり前のようにキャンセルを繰り返した。
外部講師からは「後で講師料を減らすなんて、約束が違う!」と不満を抱き、
信用を失った。
また、幹事のAさん本人は万事その調子なので、
いつも資金繰りはギリギリで余裕がない。
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とうしたら、このような事態を避けられるのでしょうか?
それは、判断の軸を持つことではないでしょうか。
例えば、わたしの軸は「継続性」です。
それが良いことなのであれば、継続した方がいい。
しかし、継続するには、いくつかの前提が伴います。
例えば上記ケースの場合、セミナーイベントの主催者が
すべてのリスクを背負うことでその企画を継続できないのなら、
それはそもそも無理があります。
無理は1度や2度ならやれるけど、やがて継続できなくなる。
ならば、予め参加者に「○日を過ぎると、キャンセル料が発生する」
旨を前置きをしておくことで、万一の際のリスクは
お客さんに自己責任でとってもらうことも大切でしょう。
負担を分散すれば、1人が抱える負荷は最小限で済むので、
継続しやすくなるからです。
そして、「先に言えば説明、後で言えば言い訳」で、
前もって言われていれば、参加者も心の準備ができて、
けっこう、受け入れてもらえるものです。
「起こり得るリスクは、前もって言語化して、
相手に正直に伝えるようにしたい」と、このレポートを書きながら
わたし自身、再認識しました。
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